胡桃の首輪が爆発し、その衝撃で吹き飛んだ首が真威人を直撃したのだ。それが彼の致命傷となったことは明らかだった。

「……この二人、付き合ってたんだよ」
レナミが冷静に呟いた。

真威人は誰にでも分け隔てなく接する性格だったが、胡桃に対しては特別な感情を抱いていた。それをあまり周囲には明かさず、静かに付き合っていたのだろう。

「だから真威人、あんなに必死だったのか……」
ハルキは彼の豹変の理由を理解し、胸の中で何かが軋むのを感じた。

「へぇ、カップルだったんですか。仲良く一緒に死んだんですね」
スダは耳栓を外しながら、無感情な声でそう言った。

「だからあのアラーム音が平気だったのか……」
誰かが呟いたが、その言葉に誰も反応を示さなかった。

「……なあ、このゲームの目的はなんなんだよ? 答えろよ!」
権野が葉月を抱きしめながらスダに向かって怒鳴る。

ハルキはその光景を見つめながら、強く握り拳を作った。