「あの、少し提案があります」
「なんだ?」
「私には、貴方がいると弱音は吐けるし力を操りやすいんです」
力は感情に左右されやすいんだな。
(それならば、今まで雨が降っていなかったのは何かあったからなのか?)
「貴方は家に帰りたくないんでしょう?だったら、ここで住んでくれていいです」
水李が痛いとこをついてきた。
家に帰りたくない。
だから、住まわせてくれることは物凄くメリットがある。
「これは契約です」
水李がニヤッと今まで見せたことがないような笑みを向けてくる。
「依は家に帰らずここに住めるというメリット。私は力が安定するというメリット。五分五分です」
「それで水李は、力が安定してどうするんだ?」
「どうするって、雨を降らすために力を使いますけど?」