嫌われ神様の生贄。

「もう無理しないで」
そう言って、水李に抱き着いて肩に顔を埋める。
水李の銀色の髪が、顔を何度も当たる。
「ものすごく心配させてしまったようですね」
近くから水李の優しい声が聞こえた。
そして、頭を撫でられる。
「できるだけ、無理をしないようにします」
バッと顔を上げると、ニコッと微笑んでいる水李の顔があった。
「あと・・・、嬉しかったです。私も、好き・・・だと思います」
一様、聞こえたけどもう一度ちゃんと言ってほしくて「聞こえなかった。もう一回言って」とお願いする。
「私も、好きですッ」
そう言って、顔を真っ赤にする水李。
そんな水李が、ものすごく可愛くて愛おしいと思った。
「もう一度だけ言って?」
「恥ずかしいので嫌ですッ」
からかいすぎたのか、プイっと顔を背ける水李。