嫌われ神様の生贄。

「それでも、私は神様なんですよ」
私がしなかったら誰がするんですか?と言って、首をかしげる。
その様子を見て頭にカッと血が上る。
「神様だったら何されてもいいのかよ。神様だから体を壊していいのか?」
できるだけ怒鳴らないように気を付けて言うが、いつもより声が低くなる。
「そういうわけでは・・・」
「なあ、俺には弱音を吐いてくれるよな?」
「ッ」
俺の顔を見てなぜか今にも泣きそうな顔をする。
たぶん、今の俺の顔は物凄く頼りないのだろう。
「頼むから、俺には弱音を吐いてくれよ」
そう言って、水李のことを抱きしめる。
もう少し力を入れてしまうと、壊れてしまいそうだ。
「私は・・・、人殺しなんです」