近隣住民にまで影響が及んだこの事件。果たして、事件当日までに現場では一体何が起こっていたのか。それを詳しく知る為に管理人に取材すると、まず一冊の日記のようなものを手渡される。それは住民の手記だと管理人から説明された。
 このアパートの住民は何か有事の際に管理人が事態を把握出来るよう、日々の出来事を手記として残していくことが契約内に組み込まれているのだそうだ。その面倒込みでのこの格安な家賃設定であるらしい。まさに今回のような時に打ってつけのものだけれど、どこと無くそのルールに抱く違和感は拭えない。

 以下、住民の手記を原文のまま個人名と日時を伏せてここに掲載する。