いま、外にいる。それだけで、とくとくと脈が速くなる。どんな顔をしていいかわからないけれど、外の眩しさに目を細めてしまう。 目元に大きく醜いあざがあった。継母がひどく嫌っていた箇所の一つだ。 お世話になりました、と出た声は自分の耳にひどく新鮮だった。