先生、本気ですか?




「……空舞(あむ)……さん」


 あぁぁっ。

 今ので精一杯っ。


 恥ずかしさで声が小さくなってしまった。
 それでも、なんとか聞こえたよな?


「もう一回、呼んで」


「えっ」


「だって、よく聞こえなかったから」


 えぇぇっっ⁉

 そんなぁっ。
 勘弁してくださいっ。


「絢音くん」


 あぁぁっ。

 そんなにも見つめないでくださいっ。


 空舞さんの美し過ぎる瞳。
 吸い込まれそうになるからっ。


「……あの……
 また次のときに……」


 お願いしますっ。
 それで勘弁してくださいっ。


「ダ~メ」


 お許しが出なかったぁ‼


「ほ~ら、絢音くん。
 もう一回、呼んでくれなかったら、
 本当にお仕置きだよ」


 ひぃぃっっ‼

 鬼っ‼ 鬼っ‼ 鬼っ‼


 完全にドSっ‼



 今の空舞さんに名前を付けるならば。
『鬼のドS、ダークエンジェル空舞』
 それで決まりっ‼





 それからっ‼


 空舞さんの爽やか過ぎる笑顔。
 ピュアで天使のように見える。

 だけどっ。
 そう見せかけて。
 実は真逆で。
 その笑顔の本当の正体。
 それは真っ黒な悪魔っ。


「あっ……⁉」