いや、待てよ。今の私は明子だから陰陽道を習得しているからどうにかなるはず。さっき船に乗る前に思い出していたじゃないか。
「えっと、ここは……九字を切る。だっけ?」
とりあえずゲームで陰陽師が行っていたのを思い出しながら、前方に手刀で四縦五横の格子を描くようにして九字を切る。
すると私の周囲に青白い光の球が浮かび上がった。
「あ、当たってた……自信ないからよかった……」
青白い光の球が消えていくと私の周囲からは音が聞こえなくなった。多分、牛車の何かしら起きている可能性は十分にあるんだろうけど九字を切った事で私の周囲は大丈夫って事かもしれない。
「今はここにいよう。ちょっと怖いけど……」
でも外の様子も知りたいしなあ……。
出入り口にかかっている御簾をおそるおそる上げてみると、驚きの光景が目に飛び込んできた。
「ええっ?! 何これ戦争?!」
人とあやかしの軍勢が戦っていた。あやかしは鬼のような人型が中心だけど、色んな種類がいる。でも皆統率は取れているのか人間の兵士めがけて次から次へと波間から船へと駆けのぼり襲い掛かっていた。
その様子は一言で言うと戦争のそれだ。
「おい! まだ援軍は現れないのか!」
「まだのようでございます!」
兵士達が言い合っている最中にも、あやかしが手の爪を伸ばして手刀のように人間の首に狙いを定め、切りかかろうとしている。
「えっと、ここは……九字を切る。だっけ?」
とりあえずゲームで陰陽師が行っていたのを思い出しながら、前方に手刀で四縦五横の格子を描くようにして九字を切る。
すると私の周囲に青白い光の球が浮かび上がった。
「あ、当たってた……自信ないからよかった……」
青白い光の球が消えていくと私の周囲からは音が聞こえなくなった。多分、牛車の何かしら起きている可能性は十分にあるんだろうけど九字を切った事で私の周囲は大丈夫って事かもしれない。
「今はここにいよう。ちょっと怖いけど……」
でも外の様子も知りたいしなあ……。
出入り口にかかっている御簾をおそるおそる上げてみると、驚きの光景が目に飛び込んできた。
「ええっ?! 何これ戦争?!」
人とあやかしの軍勢が戦っていた。あやかしは鬼のような人型が中心だけど、色んな種類がいる。でも皆統率は取れているのか人間の兵士めがけて次から次へと波間から船へと駆けのぼり襲い掛かっていた。
その様子は一言で言うと戦争のそれだ。
「おい! まだ援軍は現れないのか!」
「まだのようでございます!」
兵士達が言い合っている最中にも、あやかしが手の爪を伸ばして手刀のように人間の首に狙いを定め、切りかかろうとしている。