「なあ、俺達……もう夫婦って事で良いのか?」

 いきなりの結婚宣言だけど、もう驚かない。だってずっと一緒にいたいから。

「そうなのですか? すみません疎くて」
「いや、俺こそだ」
「……私、あなたの事が好きです」
「俺もだ。おあいこだな」

 そっと唇同士が重なるのと、ひんやりとした床に背中が触れるのがほぼ同時の事だった。
 これから夫婦らしい事、するんだなって思うと、胸がドキドキしているのに、もっと欲しいだなんて意識してしまう。

「明子、好きだよ。好きだ」
「はい、私もです……」

 ふたりっきりの島で、愛を育むなんて最高のスローライフだろう。
 これからも、彼の側で生きていきたい。