私、牛車に乗ったまま船に乗るのね? なんだか車でフェリーに乗りつけたような感じがする。
でも、牛車の中は狭いし、外に出たいのだけどだめなのかな?
「あの、すみません……」
牛車から外に出ようとすると、近くにいた簡素な服装の兵士っぽい人からは外に出るな! と大きな声で言われてしまう。
「な、なんでですか?!」
「お前の脱走を防ぐためだ。俺達はここで貴様が外に出ていかないか、見ているのでな」
「なるほど、わかりました」
「ん? 高飛車で高慢な姫君と聞いていたが、随分おとなしいのな」
まあ中身は私だからね! そんな悪役令嬢な人じゃないから!
それにしても私もとい明子の激変ぶりは、実亨親王やこの人も首を傾げるレベルだったみたい。確かにいきなり悪い女がおとなしくなっていたら皆疑っちゃうか。
「おい、あれはなんだ?!」
「こちらへと向かってくるぞ?!」
なにやら外ではあわただしい動きが耳に飛び込んでくる。あれか? あやかしの大群が船に迫ってきているとか?
「皆! あやかしだ! 戦えるものは戦闘態勢を取れ!」
うわっビンゴ! ねえこれ私どうしたらいいの?!
でも、牛車の中は狭いし、外に出たいのだけどだめなのかな?
「あの、すみません……」
牛車から外に出ようとすると、近くにいた簡素な服装の兵士っぽい人からは外に出るな! と大きな声で言われてしまう。
「な、なんでですか?!」
「お前の脱走を防ぐためだ。俺達はここで貴様が外に出ていかないか、見ているのでな」
「なるほど、わかりました」
「ん? 高飛車で高慢な姫君と聞いていたが、随分おとなしいのな」
まあ中身は私だからね! そんな悪役令嬢な人じゃないから!
それにしても私もとい明子の激変ぶりは、実亨親王やこの人も首を傾げるレベルだったみたい。確かにいきなり悪い女がおとなしくなっていたら皆疑っちゃうか。
「おい、あれはなんだ?!」
「こちらへと向かってくるぞ?!」
なにやら外ではあわただしい動きが耳に飛び込んでくる。あれか? あやかしの大群が船に迫ってきているとか?
「皆! あやかしだ! 戦えるものは戦闘態勢を取れ!」
うわっビンゴ! ねえこれ私どうしたらいいの?!