◇ ◇ ◇
あれから実亨親王は何度も私に会いたがっているが、会いたくないので拒否し続けている。
私は屋敷にて私・明子の友人である姫君……紅刀の姫君だと明子の取り巻きAという名のモブキャラからお寺参りの誘いを受けた。お寺には健康とかこれからの幸運とかそういうのにご利益があるらしい。
「はい、いいですよ」
「さあさあ早速行きましょうよ! それにしても以前よりも……お美しくなられましたわね!」
取り巻きA……やっぱり違いを感じ取っている。さすがは取り巻きの姫君と言った所。本当は美しくなったというよりも変になったと言う方が正しいのかもしれない。
という事で話が決まれば即実行。彼女が乗って来た牛車に乗せてもらい、現地まで移動した。
「へえ、こんな所かあ」
お寺の周りには木々や花々が植えられており、前世のお寺ともほぼ変わらない佇まいをしている。入り口の門付近には白と灰色っぽい縞模様をした猫が2頭、丸まっていた。
猫は2頭とも、白い太めのひもに鈴がついた首輪をつけている。
「猫、かわいい」
「一の姫様! 噛まれたら危ないですよ!」
そうだ。私は前世で猫に噛まれた事がある。確か小学生の時だったっけ。その時は野良猫だったから傷からばい菌が入ったら危ないという事で保健室の先生がすぐに車で病院まで連れて行ってくれたんだよね。
懐かしいなあ……。でも猫は嫌いになれないや。
あれから実亨親王は何度も私に会いたがっているが、会いたくないので拒否し続けている。
私は屋敷にて私・明子の友人である姫君……紅刀の姫君だと明子の取り巻きAという名のモブキャラからお寺参りの誘いを受けた。お寺には健康とかこれからの幸運とかそういうのにご利益があるらしい。
「はい、いいですよ」
「さあさあ早速行きましょうよ! それにしても以前よりも……お美しくなられましたわね!」
取り巻きA……やっぱり違いを感じ取っている。さすがは取り巻きの姫君と言った所。本当は美しくなったというよりも変になったと言う方が正しいのかもしれない。
という事で話が決まれば即実行。彼女が乗って来た牛車に乗せてもらい、現地まで移動した。
「へえ、こんな所かあ」
お寺の周りには木々や花々が植えられており、前世のお寺ともほぼ変わらない佇まいをしている。入り口の門付近には白と灰色っぽい縞模様をした猫が2頭、丸まっていた。
猫は2頭とも、白い太めのひもに鈴がついた首輪をつけている。
「猫、かわいい」
「一の姫様! 噛まれたら危ないですよ!」
そうだ。私は前世で猫に噛まれた事がある。確か小学生の時だったっけ。その時は野良猫だったから傷からばい菌が入ったら危ないという事で保健室の先生がすぐに車で病院まで連れて行ってくれたんだよね。
懐かしいなあ……。でも猫は嫌いになれないや。