木製の家具屋で売ってそうなシンプルなお皿に盛り付けると、お膳の上に配置して、屋敷の中央にある広間で頂く。魚と貝尽くしのメニューだけど、こういうのも悪くないね。
 それに魚の骨は珠丸が全て取ってくれたおかげで食べやすい。ここまでしてもらうのは最初は抵抗感あったけど、いざ食べるとなるととてもありがたく感じる。

「アンタも料理美味いのな」

 さっきから珠丸はずっと、魚のすり身から作ったつみれ汁を飲みながら、私の事を褒めている。私特製のつみれ汁が気に入ったのは嬉しいけど、なんだか身体がむずがゆい。

「どうしたんだ?」

 こういう時は正直に打ち明けた方が良いのかな。

「実は……珠丸さんに褒められるとなんだか身体がくすぐったくなってきちゃって」
「そうなのか?」

 すると珠丸がいきなり私の腕に触れてきた。いやいや! そんな事されたら逆効果だって!

「……今はどう?」
「あっそっその……」
「その?」
「もっとむずがゆくなってきました……それに、ドキドキすると言うか……」