「んー、これ片付けてからね」
あーあ、作戦失敗。
船木くんは、しゃがんで、
私と一緒に花瓶の破片を集め始めた。
そんな船木くんを見て.....................
(最悪だっ、最悪だっ、最悪だっ、)
心の中でそう連呼してると。
「いや、あからさまにいやそーな顔しないで?」
なぜか、船木くんに、
モロバレしてしまった私の感情。
だから、かな?
「別に、1人で平気なんです、」
ポツリ、閉め忘れた蛇口の、
水滴が落ちるように静かに出てきた言葉は。
「............っ、むかしっ、から、
すっごく、不特定多数が苦手で、」
そのまま、止まることを知らなくって。



