リクがインターネットのSNSでバンドメンバーを募集したところ、彼のもとに連絡のあった者は今回三人で、全て男性だった。
とある新宿のスタジオの受付前。
ほぼ約束時間通りに全員がそろう。
初対面の場で、そのまま事前に決めていた楽曲のコピーで音合わせすることになっていた。
いわば互いが互いのオーディションになっている。
一緒に音を鳴らして、演奏テクニックや人間的な相性等を確かめ合うのが目的だった。
今回集まったのは、ドラムスとギター、そしてキーボード。ベースが不在の演奏となる。
各パート、各々の楽器の準備をしているそばで、リクはマイクをシールドにつなぐと、スタジオの隅にあるミキサーに向かい、音質や音量のつまみを指先で調整しながらマイクテストをしていた。
隣のスタジオの音が漏れ聴こえてきて、緊張が高まってくる。
やがて全員が音の出せる状態になり、ドラムの広川が「それじゃあ」といって、続けてカウントを出す。
1965~72年まで活動していた伝説的なアメリカンロックバンド、ザ・ドアーズの楽曲「ブレーク・オン・スルー」
リクは、これまでザ・ドアーズは衝動のままに幾度も聴き込んでいたし、応募者のパートを確かめ、この曲で音合わせしようと決めた。
もはや自分の血となり身体中に流れているジム・モリソンを感じながら、久々に浴びる生楽器の大音量に負けないように、ありったけの声をマイクにぶつけた。
とある新宿のスタジオの受付前。
ほぼ約束時間通りに全員がそろう。
初対面の場で、そのまま事前に決めていた楽曲のコピーで音合わせすることになっていた。
いわば互いが互いのオーディションになっている。
一緒に音を鳴らして、演奏テクニックや人間的な相性等を確かめ合うのが目的だった。
今回集まったのは、ドラムスとギター、そしてキーボード。ベースが不在の演奏となる。
各パート、各々の楽器の準備をしているそばで、リクはマイクをシールドにつなぐと、スタジオの隅にあるミキサーに向かい、音質や音量のつまみを指先で調整しながらマイクテストをしていた。
隣のスタジオの音が漏れ聴こえてきて、緊張が高まってくる。
やがて全員が音の出せる状態になり、ドラムの広川が「それじゃあ」といって、続けてカウントを出す。
1965~72年まで活動していた伝説的なアメリカンロックバンド、ザ・ドアーズの楽曲「ブレーク・オン・スルー」
リクは、これまでザ・ドアーズは衝動のままに幾度も聴き込んでいたし、応募者のパートを確かめ、この曲で音合わせしようと決めた。
もはや自分の血となり身体中に流れているジム・モリソンを感じながら、久々に浴びる生楽器の大音量に負けないように、ありったけの声をマイクにぶつけた。