いつだろうか。 自分が脇役だって思ったのは。 彼女がヒロインだって気づいたのは。 ずっと隣にいた彼女のことが大好きなのに大嫌いで、憎いほど羨ましくて―― 彼女みたいになりたい、自分じゃない誰かになりたいと思っていた。 私は私が、世界一大嫌いだった。