私は、復讐のために、、生きてきた。

裏山夜雨という人間を捨て、殺し屋雨夜として仕事をこなしてきた。

でも、夜雨の復讐心を殺すことができなかった。

だから、最後、私は影さんとの約束を守ることができなかった。

依頼人のため、、ではなく、私自身、裏山夜雨のために復讐をしてしまった。

ごめんなさい。

守れなくて。

そして、復讐が終わった、と思ったら、もう、私の生きる目的がわからなくなった。

あの憎い男を殺すため、私は今まで生きてきた。

だから、私はこれからどうすれば、どう生きればいい?

生きるって、、なに?

そう思ったら、、私の体は動かなくなった。

もう私のやることは、、終わったんだ。

そう、私の復讐は、終わったんだ。

終わったというのに、、この気持ちはなに?

嬉しい?

それとも、悲しい?

あぁ、、終わったからこんな気持ちなのかな?

お父さん、お母さん、嬉しい?

それとも、、、悲しい?

娘が、、こんな姿で、、どう思う?

私、、2人を殺した奴と、、同じこと、、しちゃった。

私、間違ってた?

正しいと思った道、、踏み間違えた?

ねぇ、、教えて?

私、、本当に復讐をして良かったのかな?

こんな私に、、人を殺した奴に、生きる資格って、、ある?

生きる意味なんて、、ある?

もう、、生きられない。

生きたくない。

早く、、早く、何処かへ、、消えたい。

◇◇◇

夜雨は、灯台にいた。

一日中、ずっと。

満点の星を眺め、夜が明ける様子を眺め、太陽に照らされる海を眺めた。

星夜と月光がそばにいてくれると、感じられる、灯台で、ずっと。

そして、

生きるって、、なに?

そう自問していた。

夜雨は自分自身を無くしかけていた。

日が沈みかけた頃、、夜雨はナイフを手に取った。

「私は、、もう、生きたくない。、、生きれない。だから、、。」

──お母さんも、、こんな気持ちだたのかな。こんなことした、私なんか、妹たちにも、、必要とされないよね、、。きっと葉月くんにも、、。

「みんな、さよなら。」

夜雨は目を瞑った。

そして、ナイフを首に、、。