会社に戻った私を出迎えたのは、夜雨の妹たち、月雨と光雨だった。

「影さん!よいちゃん何処に行ったか知りませんか?」

月雨が心配そうに訊いてきた。

「い、いつからいないんですか?」

──まさか、、。いや、あの子に限って、、。

急に変な不安が押し寄せてきた。

心臓が久しぶりに高鳴っている。

「昨日の夕方、仕事って言って、それっきり。」

俯いて光雨がつぶやいた。

──昨日はあの男の件があったから、、丸一日いない、ということか。

私の不安は絶頂に達した。

──あの子の行きそうな場所、、。あそこか?

「月雨、光雨、私と一緒に来てください。」

──あの子を止められるのは、、2人だけだ。