「興味はないよ。だけど、話しかけられたら答えるぐらいはする」

「そっか。じゃあ、これからはいっぱい話しかけるわ」

いや、話しかけてほしいわけじゃないんだけど。

ていうか、どちらかと言えば話しかけないでほしい。

「なあ、住友って花巻が好きなのか?」

「は?」

どうしたらそういう結論に至るんだ?

意味が分からないと言うように首を振る。

「そうか、じゃあなんで一緒にいることが多いんだ?」

「どこが一緒にいるんだよ。たまに学級委員とかで話す程度だろ」

どこをどう見て一緒にいることが多いと思ったんだろう。

どう見ても仲良さそうには見えないはずなのに。

「そうか?花巻は住友に興味がありそうだったけど」

「うんうん、うちもそう思う」

藤崎の横から顔を出した木野が頷きながら俺のことを指さす。

「どうやって、あの花巻ちゃんを虜にしたのか気になってたんだよね」

「一旦、指さすのやめてもらえる?」