「舞子のフライト、何日出発? 何時?」
昨日の昼下がり、片付け途中のティータイムを終えて一緒にのんびりしていた時、ふとそう訊かれた。
私は航空券をまた確認して、日時、フライト番号、出発のターミナルを伝えた。
「……だから二時間前にヒースローに着くとして、念のため九時くらいには出たいかも」
「わかった。だったら前の日は遅くしないほうがいいよね。そうなると……」
スマホで文字を打ちながらそう呟いていたケイティは、夜になると私に「ロンドン&イギリスの夏を楽しむリスト」を見せてきたのだ。彼女のおすすめと、よく知るエンタメ雑誌の特集からつまんだアイディアでできているらしい。
そのリストは長く中身は充実していた。
トラファルガー広場(噴水)、サウスバンク、ハムステッドヒース、ハイドパーク、映画のパブリックビューイング、プロムス、オープンエアシアター(リージェンツパーク、グローブ座)、ルーフトップバーやビアガーデン、ピムス作り、フルーツ狩り、バーベキュー……
一緒が楽しいものばかり。
ケイティは私を見て尋ねた。
「どう? 気になるものある?」