タイムトリッパーズ〜いつの時代も必ず君に逢いにいく〜 第一章 YAYOI〜日出づる國の女王〜



「其方達に目通りを願う者がいるのだ」
と、葉李菜は祭りに集う群衆を見渡す。
「異国の者達だが、どうやら遥々其方達に会う為にやって来たらしい。この宴にも参加を許したから、どこかにおるだろう」

四人に会いたがっている人物がいる、その言葉を聞き彼らは顔を見合わせる。
弥生時代に生きる人が、彼らに会いたがるような事があるだろうか。奴国の民のように彼らの活躍を目にして、という事ならわからなくはないが、異国から来た者とは。

「私達に会いたがっているというのは、どうしてでしょう?」
と伊代が尋ねる。

「詳しくはわからぬ。先の王が謁見している者達なんだ。随分前に奴国を訪れて目通りを願っていたのだが、かの件やら野分やらで混乱していて取次が出来ず、待たせてしまっていたのだ」
「どこから来た人達なんですか?」
「邪馬台国よりの使者と聞いている」

その言葉を聞き、再び四人は顔を見合わせた。
もちろん歴史に疎い者でも知っている、古代でも有名な王国の名前である。

「邪馬台国ってもしや、卑弥呼様!?」
と太市は大声で尋ねる。

「いや、女王が直々にやって来る事は無いだろう。女王の使者であろうな」

この時代に来て直接の繋がりが無かった彼の国から、直々に四人を指名され会いたがっているのには疑問だが、この時代での試練を考慮すれば、これは元の時代に戻る為の導きとなるのではないか。

四人はそう議論し、すぐに邪馬台国の使者と会う事を決めた。

少しして、従者が二人の男を連れてやってきた。
腰を低くして目通りを願い、丁重な挨拶を述べた男達は好印象に思えた。