道永も俺を発見したみたい。しかめっ面している。

「話は終わった?」

「うん、大した事は話してないけどね。あ、エコバッグ持参してる! それ、パンに貼ってあるシールを集めると貰えるよな?」

 犬がプリントがされたバッグに見覚えがあった。母さんも好きなキャラクター。
 几帳面にシールを台紙へ貼っている道永の姿が浮かぶ。

「……そうだが。彼等と遊ばなくていいんのか?」

「カレー作るって約束したじゃん」

「まぁ、な」

「道永も待ってるって言ったし」

「……あぁ」

「置いていかれなくて良かった〜」

 なるべく自然に振る舞おう。明るく、バカっぽく、俺らしく。