身ひとつで転がり込んできた男からシャンプーの臭いが漂う。この男と同じシャンプーを使い、同じ物を食べなきゃいけないと思ったら吐き気が込み上げる。
「いらないって言ってる。1人で食えよ、ヒモ男!」
吐き捨て部屋に入ろうとしたが、男の反撃が早い。俺はあっという間に床へ転がされ、襟を絞られた。
「いきがってんじゃねぇぞ、クソガキ」
馬乗りになり前後へ揺さぶる。このまま2、3発殴られるだろうと覚悟すると男が俺の顔をじっと見てきた。
「お前が女だったら良かったのに。年増とセックスするのが、どんだけダルいか知ってる? ヒモも楽じゃねぇんだ、よ!」
よ、のタイミングで頭突きされる。
「な、なっ」
「貧乏くさいカレーを食わされてよ! 感謝こそされても文句は言われたくないね。マジでお前が女ならな」
男の言い分に開いた口が塞がらず、ひたすら薄汚い表情を睨む。
「夜勤明けのお母さんとセックスする、それがオレのお勤めってやつ。理解したら出て行け。お母さんの喘ぎ声、聞きたくないだろう?」
髪を雑に撫でられ、力いっぱい突き飛ばす。男の笑い声を背中に浴びる中、奥のキッチンで料理をする母さんの残存が浮かぶ。
久しぶりであろう恋愛に夢中になる母さんは少女みたい、鼻歌なんかうたったりしてさ。
俺は尾も丸め、逃げ出していた。
「いらないって言ってる。1人で食えよ、ヒモ男!」
吐き捨て部屋に入ろうとしたが、男の反撃が早い。俺はあっという間に床へ転がされ、襟を絞られた。
「いきがってんじゃねぇぞ、クソガキ」
馬乗りになり前後へ揺さぶる。このまま2、3発殴られるだろうと覚悟すると男が俺の顔をじっと見てきた。
「お前が女だったら良かったのに。年増とセックスするのが、どんだけダルいか知ってる? ヒモも楽じゃねぇんだ、よ!」
よ、のタイミングで頭突きされる。
「な、なっ」
「貧乏くさいカレーを食わされてよ! 感謝こそされても文句は言われたくないね。マジでお前が女ならな」
男の言い分に開いた口が塞がらず、ひたすら薄汚い表情を睨む。
「夜勤明けのお母さんとセックスする、それがオレのお勤めってやつ。理解したら出て行け。お母さんの喘ぎ声、聞きたくないだろう?」
髪を雑に撫でられ、力いっぱい突き飛ばす。男の笑い声を背中に浴びる中、奥のキッチンで料理をする母さんの残存が浮かぶ。
久しぶりであろう恋愛に夢中になる母さんは少女みたい、鼻歌なんかうたったりしてさ。
俺は尾も丸め、逃げ出していた。