夕方にバザーが終わってから、ボラ研で軽い打ち上げをして、それは玲望も混ざっていった。
「部活でやるんだろ。俺はいいよ」なんて言ったのだけど、瑞希は勿論「なに言ってんだ。手伝ってくれたんだから」と玲望の腕を引かんばかりで誘ったし、部員も「基宮先輩が来てくれないとお礼ができないです」と同じように言って。
そこまで皆に誘われて断るような玲望ではない。
「じゃ……お邪魔するか」と来てくれたのだ。
安いファミレスなんて場所だったけれど、じゅうぶん楽しかった。
料理も美味しかった。
「気を付けて帰れよー」
瑞希は部長として、最後まで残って全員が解散するのを見守った。
部員たちは「楽しかったなー」と明るい顔のままで帰っていった。
残されたのは瑞希と、玲望。
特になにも言わなかったけれど、一緒に帰るのだろうと瑞希は思った。
自分に対してそう思ってくれるのがとても嬉しいと思う。
こういう、些細なことが恋人らしいと感じられてしまって。
「さ、帰るかー」
瑞希は玲望を促した。
玲望も「ああ」と答えてくれて、ファミレスの明るいところから、夜の薄暗いところへ二人で踏み出す。
「部活でやるんだろ。俺はいいよ」なんて言ったのだけど、瑞希は勿論「なに言ってんだ。手伝ってくれたんだから」と玲望の腕を引かんばかりで誘ったし、部員も「基宮先輩が来てくれないとお礼ができないです」と同じように言って。
そこまで皆に誘われて断るような玲望ではない。
「じゃ……お邪魔するか」と来てくれたのだ。
安いファミレスなんて場所だったけれど、じゅうぶん楽しかった。
料理も美味しかった。
「気を付けて帰れよー」
瑞希は部長として、最後まで残って全員が解散するのを見守った。
部員たちは「楽しかったなー」と明るい顔のままで帰っていった。
残されたのは瑞希と、玲望。
特になにも言わなかったけれど、一緒に帰るのだろうと瑞希は思った。
自分に対してそう思ってくれるのがとても嬉しいと思う。
こういう、些細なことが恋人らしいと感じられてしまって。
「さ、帰るかー」
瑞希は玲望を促した。
玲望も「ああ」と答えてくれて、ファミレスの明るいところから、夜の薄暗いところへ二人で踏み出す。