あれから4年が経ち大学を卒業した俺は、久しぶりに高校の時の卒業アルバムを開いている。
あの頃の俺は今の俺を見てどう思うだろう。
相変わらずな俺を笑うだろうか…
時計を気にしつつ、準備を整えた俺はある場所は向かった。
今日の天気は4年前のあの日とは打って変わって、晴天のポカポカ日和。
思えばあんな不思議な日は、あの年のあの日だけだったな…
歩き慣れたあの坂道を登り切ると、俺は立ち止まり桜並木を見上げながら君を待つ。
「凜…」
俺を呼ぶ優しい声に振り返ると、花びらが風にふわっと舞って大好きな香りと温もりに包み込まれた。
「待った…?」
「ううん、今来たところ。…てか恥ずいっ///」
「ん?良いじゃん別に、記念日なんだし?」
「んぅ…///」
何年経っても恥ずいもんは恥ずいんだよ…
誰も俺らの事なんか見ちゃいないことくらい分かってるけど、俺の首に回した悠真の腕を掴んでそっと剥がすと、すかさず手を掴まれ指を絡ませ歩き出す。
「行こう、凜」
「うん…」
「桜、綺麗だな…。さて、どこ行こっか?」
「うん、あのさ…?」
「ん?何?」
俺より一歩先を歩く悠真が振り返り目を合わせると、俺は繋ぐ手に少し力を込めて隣に並んだ。
「ありがとな…」
「どうしたの?急に…」
「何でもねぇよ…///」
「なんでもないの?ほんと?」
「ほんと…っ///」
俺の顔を覗き込んでニヤニヤする悠真。
あれから4年が経った今も俺はそんな悠真が大好きで、見つめられたら恥ずかしくて堪らないんだ。
「なぁ、やっぱ家連れてっていい?」
「えっ、どっか行くんじゃなかったのかよ…」
「うーん、何か凜を独り占めしたくなった♡」
「何だよ…っ、それっ///」
「ダメ?」
「…っ、ダメじゃ、ねぇけど…っ////」
「んふっ…じゃあ決まりな♡」
4年前、俺の恋心が悠真にバレたあの日…
卒業したらお前とは会わないと心に決めたあの日…
4年後、お前とこんな風にこの桜並木の坂道で手を繋ぎ歩いてるなんて想像もつかなかった。
「あ、そうだ!写真写真っ!」
顔を寄せ合い、桜並木をバックに携帯で写真を撮る。
俺らはまだあの日のまま変わらずにずっと、二人仲良く過ごしている。
親友ではなく…恋人として…
そして、思い出のページは今年もまた更新された。
満開の桜の下…これからもずっと…
君と二人で―――
あの頃の俺は今の俺を見てどう思うだろう。
相変わらずな俺を笑うだろうか…
時計を気にしつつ、準備を整えた俺はある場所は向かった。
今日の天気は4年前のあの日とは打って変わって、晴天のポカポカ日和。
思えばあんな不思議な日は、あの年のあの日だけだったな…
歩き慣れたあの坂道を登り切ると、俺は立ち止まり桜並木を見上げながら君を待つ。
「凜…」
俺を呼ぶ優しい声に振り返ると、花びらが風にふわっと舞って大好きな香りと温もりに包み込まれた。
「待った…?」
「ううん、今来たところ。…てか恥ずいっ///」
「ん?良いじゃん別に、記念日なんだし?」
「んぅ…///」
何年経っても恥ずいもんは恥ずいんだよ…
誰も俺らの事なんか見ちゃいないことくらい分かってるけど、俺の首に回した悠真の腕を掴んでそっと剥がすと、すかさず手を掴まれ指を絡ませ歩き出す。
「行こう、凜」
「うん…」
「桜、綺麗だな…。さて、どこ行こっか?」
「うん、あのさ…?」
「ん?何?」
俺より一歩先を歩く悠真が振り返り目を合わせると、俺は繋ぐ手に少し力を込めて隣に並んだ。
「ありがとな…」
「どうしたの?急に…」
「何でもねぇよ…///」
「なんでもないの?ほんと?」
「ほんと…っ///」
俺の顔を覗き込んでニヤニヤする悠真。
あれから4年が経った今も俺はそんな悠真が大好きで、見つめられたら恥ずかしくて堪らないんだ。
「なぁ、やっぱ家連れてっていい?」
「えっ、どっか行くんじゃなかったのかよ…」
「うーん、何か凜を独り占めしたくなった♡」
「何だよ…っ、それっ///」
「ダメ?」
「…っ、ダメじゃ、ねぇけど…っ////」
「んふっ…じゃあ決まりな♡」
4年前、俺の恋心が悠真にバレたあの日…
卒業したらお前とは会わないと心に決めたあの日…
4年後、お前とこんな風にこの桜並木の坂道で手を繋ぎ歩いてるなんて想像もつかなかった。
「あ、そうだ!写真写真っ!」
顔を寄せ合い、桜並木をバックに携帯で写真を撮る。
俺らはまだあの日のまま変わらずにずっと、二人仲良く過ごしている。
親友ではなく…恋人として…
そして、思い出のページは今年もまた更新された。
満開の桜の下…これからもずっと…
君と二人で―――