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 二度目の事変が起こったのは文化祭の直前、11月に入ってからだ。

 その朝、怜は文化祭の準備で早く出るということで、奏はひとりで登校し、何の気なしに下駄箱を空けて、驚いた。見覚えのある淡い水色の封筒が上履きの上に置かれていたのだ。しかも今度は「新瀬先輩へ」と書かれている。
 マジかよ。前と同じく、一度扉を閉めてもう一度開けたが夢でも幻でもない。現実だ。

 ひとまず封筒を鞄にしまい、屋上に続く非常階段の踊り場で手紙を読んだ。
 以前と違って、中身は簡素だった。便せんの三分の一も満たない分量で、前回と同じ差出人であることと、「話があるので今日の放課後校舎裏に来てください」というようなことが書かれていた。
「マジか……」

 ラブレター事変から二か月、まさか続きがあるなんて思ってもみなかった。あの直後ならテンション高く怜に自慢し、校舎裏に向かったんだろうけど、今は状況が違う。
 これ、どうしよう。すっぽかすのは良くないので呼び出しに応じるとして、怜にいつ言うべきか。先に報告したらめちゃくちゃ不機嫌になりそうだ。

 最近気づいたのだけど、怜は意外と嫉妬深い。あの高橋がべたべたしてくるだけで嫌そうな顔をするのだから、ラブレターの話なんかしたら面倒くさいことになりそうだ。どうすっかな、なんて悩んでいると怜からメッセージが来た。「遅刻?」と一言。奏はふう、と息をつくと「トイレ」とだけ返し、階段を下りた。

 
 進路指導室で時間を潰してから、奏は指定された場所に向かう。文化祭の直前で校内はどこも賑わっていて、校舎裏をうろついていても逆に目立たない。これなら変な噂を立てられずに済みそうだ。
 それにしてもすっかり秋めいてきた。夕方は寒いな、そろそろ上着が必要かもと腕をさすっていると、後ろから声を掛けられた。
「あ、新瀬先輩」

 この子が手紙の差出人か。とうとう会えた。少しどきどきしながら口を開こうとしたのだが、相手は奏の顔を見るやいなや深く頭を下げた。
「お呼び立てしてすみません!」
 体育会系のような勢いで、早々に圧倒されてしまう。
「あ、いや、ご丁寧に……」
「すみません、お忙しい時に! ほんとにすみません……!」
 土下座しそうな勢いで更に頭を垂れるのを慌てて制した。彼女への返事は決まり切っているので、あまり謝罪されても後味が悪い。
「えっと、大丈夫、とりあえず顔上げてもらっていい?」
「はい、ほんと、すみません……」

 おずおずと顔を上げたのは、紺色のネクタイをした、小動物みたいな女の子だ。こんな可愛い子がおれを、と思うと嬉しくなるのだが、それ以上に申し訳なさが大きい。告白をする側のしんどさは身をもって学んだのだが、断る方も結構キツいんだな。初めて知った。

「あの、新瀬先輩、前に、その、手紙入ってましたよね……。今日と同じ封筒で」
「うん。もらった。あのさ」
 ごめんと奏が口を開く前に、相手の女の子がまた頭を下げた。
「ごめんなさい‼」
「い、いや、大丈夫。誰かわかんなくて驚いたけど……」
「あれ、間違いなんです!」

「……は?」
 今なんて。

「あの手紙、ほんとは別の人……月峰先輩に送るつもりで……」
「あ! もしかして、下駄箱で会った……怜に告ってた子⁉」
 怜の名前を聞いてシナプスが繋がり脳直で口にしてしまったのだが、あまりにもデリカシーに欠ける認知だったと言ってから気づいた。
「あっ、ごめん! マジでごめん!」
「いえ、大丈夫です。私の中で決着はついてるんで……。月峰先輩に付き合ってる人がいるって噂も聞いたし、ほんとに大丈夫です」

 その噂の出所は怜本人だ。奏とできあがった直後、クラスメイトに「三澤さんと付き合えば?」と囃し立てられた際、「付き合ってる人がいるから」ときっぱりと宣言したそうだ。奏はその話を高橋と三澤から聞いた。「振られちゃった」と報告されて、奏は何も言えなかった。

「ずっと引っかかってたんです。新瀬先輩に直接謝れてなかったな、って。本当に、本当にごめんなさい!」
 つまり、この子が頭を下げまくっているのは、間違い手紙だったからだと。
「あー……、そういうこと。いや、マジで大丈夫だから、そんなに謝んないで」
「でも、すっごい喜んでくれてたって聞いて」
「それはもちろん――ちょっと待って。何で知ってんの?」
 何でも何も、奏がラブレターの件を話したのは世界でただ怜ひとりだ。ということは。
「月峰先輩が教えてくれたんです」
「あいつ……」
 何でそんなことを。拳を握りしめたら、慌てて止められた。
「あ、先輩を責めないでください。新瀬先輩のこと心配してたから」
「心配?」
「私、その、好きな人に手紙を書いたのが人生で初めてで、宛名も自分の名前も忘れるし、下駄箱も間違えちゃって……。でも、ずっと気づかなかったんです。委員会で会っても月峰先輩は何も触れてこないし、なかったことにされちゃったのかなって。でも、たまたま委員会の資料を整理して、先輩の学籍番号見てたら、あれ? って。私が思ってたのと10番違ったんです」
「……まさか、それって」
「はい、調べたら新瀬先輩の番号でした。もうびっくりしちゃって。それで、改めて月峰先輩に手紙を出したら、まず新瀬先輩にも渡してなかったかって聞かれて……」
「え? 怜は最初から知ってたってこと?」
「みたいです。文体が似てたって、あと、新瀬先輩に見せてもらった手紙の字に見覚えがあったって言ってました」
「いや名探偵かよ……。はー、すげー話……」
「あの、本当にすみませんでした」

 改めて頭を下げられたので、もう一度顔を上げるように頼んだ。
「あのさ。あの手紙、おれ宛てじゃなかったからコメントすんなよって感じだけど、ずっとお礼を言いたくて」
「え?」
 戸惑う女の子に奏は笑いかける。
「あの手紙、すごく嬉しかった。気持ちが伝わってきて、元気がもらえて。いや、おれじゃないんだけど……。とにかく、どんな子が書いたのかなって気になってたから、正直に打ち明けてくれてよかった。ありがと」
「え……? あ、い、いえっ。そんな……」
 恐縮し、照れる女の子に向かって、奏も笑顔を浮かべる。

 というわけで、ラブレター事変もこれで一件落着だ。

 
 その晩、怜の家に泊まりにいった。怜のお母さんの一輪挿しに花を添えてから、部屋でくつろぐ怜の所へ行って事の顛末を話すと、「ドンマイ」と言われた。奇しくもあの日と同じく漫画を読みながらだ。

「ドンマイじゃねーよ。気づいてたんなら言えよ」
「俺も最初はわかんなかったよ。自分のもらってから似てるなって気づいただけ」
「それにしてもすげー記憶力だよな。さすが謎解き王子」
 隣のクラスで付いたあだ名で揶揄すると、「それマジで止めろ」と本気で嫌な顔をされた。

「で? 手紙はどうしたの?」
「どうって、部屋にあるけど」
 怜の顔が一気に曇る。
「捨てないの? カナが持ってる必要ないだろ。それか返せば」
「んー、一応聞いたら持ってていいって言われたからな。オチはオチだけど、おれにとっては大事な手紙だし」
「は? 意味わかんない……」
「年間百通ぐらいもらってるおまえにはわかんねーよ。おれはあの一通が大事なの」
「カナに宛てた一通でもないのに?」
「うるせーな。いいだろ。おれの好きにしていいって言われたから好きにするんだよ」

 あのラブレターは、怜との関係が変わったきっかけの一因でもある。そういう意味でも記念に取って起きたいのだが、夢見がちと笑われそうなので内緒だ。

 プロジェクターを操作し、映像配信サイトを眺めていると、急に怜が隣にやってきた。もう何度か泊まりに来たし、結構くっついたりはしているのだが、未だに距離を詰められるとどきっとしてしまう。
「な、なんだよ」
「……宛先とか、何通もらってるかとか関係ない。好きな子が目の前でラブレターもらってはしゃいでたら、いい気はしない」
 むくれる怜に、わ、と変な声が出そうになるのを慌てて堪えた。嫉妬してるよ。たかだか手紙一枚に。あの怜が。面倒くさいけど嬉しくてついテンションが上がってしまった。にやにやしていると、怜がつっけんどんな口調で言った。
「一生のお願い。確かあと九回残ってるよね」
 そういえばそんな話をしたような。
「あー……。そう来たか……」
「そんなに持ってたいの?」
 前言撤回。黙っていたら妙な方向に勘違いをされそうだ。
「おれたちってさ、あの手紙がきっかけってこともあっただろ。だから、持っときたいなって」
 と、照れながら言ったのだが。
「え? そう? 関係ある?」
「いやあるだろ。結構あるだろ」
「言うほどないと思うけど。ほんと、カナは夢見がちだよな」
 あまつさえ鼻で笑われた。こいつも大概ロマンチックが足りてねーな。

 ところで、この流れでもうひとつ報告しておいたほうがよさそうだ。更に機嫌が悪くなりそうだけど、黙っているのも嫌だし、どうせいつかバレそうだし。
「ラブレターの子に、最後に付き合ってる人いるかって聞かれたんだけど」
「は?」
 ほらやっぱり。目が怖えよ。
「いるって答えて終わったから何にもなかったよ。それだけ」
 怜は呆れたように息をついた。
「どうせまた人たらし発言したんだろ」
「人聞き悪いな。なんもしてないって」
「火のないところに煙は立たないんだよ。その鈍感で無自覚なとこ、直したほうがいいよ。ほんとに。あと手紙は捨てて」
 奏は無言で映画を漁った。
「あ、これ。こないだ映画館行ったときにやってた、リメイク前のやつだ。……あのときのじーちゃんたち、元気かな」
「カナがああいう風になりたいって言ってた人たち?」
「うん」

 再生ボタンを押すと、怜がリモコンで部屋の光量を落とした。白黒の荒い映像が流れる中、奏が横を盗み見すると、怜と目が合った。
「まっ、前見ろよ……」
「人のこと言えない」
 キスされそう、と思って慌てて前を向いた。怜には申し訳ないと思っているけど、気恥ずかしさに負けて、二回か三回に一回は何となく避けてしまう。
「しょ、しょーがねーだろ、急にするから」
 言い訳を口にしたら、「まだ何にもしてない」とぼやかれた。ごもっとも。
「ていうか映画流したのはカナじゃん。自分で雰囲気作ったんだから責任持ってよ」
「だってこの部屋、動画見る以外にほぼやることないし……。モノが少なすぎるんだよ。なんか買ったら? ゲーム機とか、ゲーム用のPCとか」
「それ、カナがほしいやつだよね」
「バレたか」
 怜は軽く息を吐いた。
「物を増やしたくなかったんだ。増えるのが嫌なんじゃなくて、無くしたくないから、なのかな。わかんない。ここに来た頃はそう思ってて、それが普通になってた」

 ここに来た頃――怜が、母親を亡くした頃だ。そのときの怜の気持ちを、痛みを、奏は一生わかってやれない。それがすごくもどかしかった。
 奏と怜は別の人間だ。どれだけ近くにいたって互いの全てを理解できるわけじゃない。

 ただ、傍にいて、寄り添うことができる。痛みを代わってやることはできないけれど、分かち合うことはできる。

「……あのさ、怜」
「ん?」
「おれ、最近進路指導室に行って、大学案内見てるんだ。文化祭終わったら親と話す予定」
「そっか。これから三者面談だもんな。決まったら教えて」
「怜はまだ迷ってんの?」
 奏の問いに、怜は一瞬口ごもり、奏をちらりと見た。
「カナは自宅から通うつもりなんだよな。俺も……まだ迷ってる」
 やっぱりそう来たか。
「うちの親、大学は別々で実家から通ってたらしいんだけど、父さん、三十分の距離も耐えられなかったんだって。だから卒業前に同棲したっぽい」
「へえ、カナの気が早いのはおじさん譲りだな」
「一緒にすんなよ。……まあ、おれも今はわかる気がするけど」

 たった十分の距離すらもどかしくなることがあるんだと、奏も怜と付き合ってから知った。怜と通話をしている夜、声が聞こえているのに寂しくなる。今ここに怜がいればいいのにと胸が切なくなって、今すぐ飛び出したくなる。きっと、ああいう気持ちなんだ。

「でもさ、こうも思うんだ。離れてる時間は長い人生のほんの一瞬なんじゃないかって。うちの親とか、あのじいちゃんたちみたいに、これから先もずっと一緒にいるんだったら、長い人生の何十分の一だろ」

 怜は小さく息を呑み、奏の真意を探るようなまなざしを向けてくる。
「……それはつまり、カナも俺に、どこに行ってもいいって言ってる?」
「そうだよ。怜の人生なんだから、怜の好きなところに行けよ。ここに残るなんてつまんねーこと言わないでさ」
「つまんなくはないだろ」
「じゃあ、ここで怜のやりたいことはできるのかよ?」
 すかさず返すと、不満と落胆を隠さずむすっと黙りこんだ。顔を覗き込むと、嫌そうに背けられてしまった。しょうがねーやつ。
 本当は全て段取りが決まってから格好良く宣言したかったけど、言うなら今だ。

「怜、好きなとこ行けよ。おれが怜についていくから」

「……は?」
 振り向いた怜に向かってにやっと笑う。
「父さんが言ってたんだよ。大事な人とは近くにいたほうがいいって。おれもそう思うから」
 怜の黒い目がこれ以上大きく見開かれた。瞳の中に映る自分の影を見ながら、奏は続ける。

「色々考えたんだよ。父さんの言うことも一理あるけど、長い目で見れば四年って短いのかな、とか。でもさ、おれは結局、ここじゃないと駄目ってのがないんだよな。大学案内見ても刺さんないし、志望校だって家から近い順にしてたし。なら、怜についていったっていいんじゃないかって」
「はあ? ちょ、何……何言ってんの?」

 長らくフリーズしていた怜がようやく喋ったが、未だ飲み込めていないらしい。いつになく慌てふためいている。パニクる怜は二回目だ。相変わらず面白いな。

「怜の近くで同じ勉強ができるならそれでいいじゃん。こっちで学校通うのと同じだろ」
「同じなわけないだろ。そんな簡単に……。学費とか、おじさんとおばさんだって……」
「もちろんバイトはするよ。奨学金も借りる。今、先生に相談して調べ始めたとこ。親はぶっちゃけ全然心配してない。ちゃんと説明すればわかってくれる。怜だってそう思うだろ」
「それは……でも」
 怜の手指に触れる。
「ていうか、おれが行きたいんだ。おれが怜のところに行きたい。傍にいたい」

 ずっと考えていた。自分にとって一番大事なものは何なのか。やりたいことって何なのか。怜との関係がこんがらがって、揺れて、改めて気づいた。
 おれは怜と一緒にいたい。
 一緒に暮らす相手も、いつまでも手を取り合って映画に行く相手も怜がいい。

 願うのは簡単だけど、続けることはきっと簡単じゃない。喧嘩だってするだろうし、すれ違い、躓くこともあるだろう。恋人や永遠を誓ったパートナーと別れた話なんてごまんとあるし、怜の両親のように望まない形で引き裂かれるかもしれない。永遠を確実に手に入れることは誰にもできない。
 手を伸ばし続けるしかないんだ。今この瞬間、何があっても後悔しないように。
 怜の幼馴染として、怜の恋人として、一番近くにいる。
 それが奏の選択で、奏の夢だ。

「で、一番肝心な、怜の返事を聞きたいんだけど……」
 迷子みたいな顔をしている怜に少し顔を近づけると、指先ごと強く握られる。怜の手は心臓が宿ったように熱かった。
「……もし、俺が嫌だって言ったら?」
 今度は奏が慌てる番だった。なにせ、オッケー以外の答えは想定していない。
「え? それは、考えてないけど。……マジ? 一生のお願いでもダメ?」
「ほんっと、後先考えないよな……」
 それには物申したい。
「今回はちゃんと考えてるよ。そりゃ他の人から見たら大したことないかもしれないけど、行き当たりばったりに行動するんじゃだめだって反省したから、色々調べてるし相談もしてる。まだ途中だけど……」
「ごめん、わかってるよ」
 怜は小さく笑い、両腕で奏を抱き締める。
「本当に、カナはそれでいいの」
 迷子の子どもみたいに頼りない声で言うから、きつく抱き返してやった。
「言っただろ。おれがそうしたいんだよ。怜は? 嫌だって言う?」
「嫌なわけないだろ。……ありがとう」
 怜の心のさざめきが奏にも伝わってきて、うん、と返す声が震えた。
 怜が嬉しいと奏も嬉しい。怜が寂しいと奏も寂しい。悲しい。だから、怜には幸せになってもらわないと奏も困るのだ。

「一緒に住んだら卒倒するかもな、おれの荷物の多さに」
「それはちょっと勘弁してほしいな。荷物減らしなよ」
「ふたり合わせたらちょうどいいじゃん」
「一生のお願いって言ったら?」
「え、そんなことで使うなよ、もったいない。却下」
「いや俺、今まで全部聞いてるんだけど……。まあいいや」
 油断しきっていた身体をベッドに倒されて、奏はぽかんと口を開けた。ちょっと待て。これって、まさか。
「目、閉じて。あと口も。開けたままでもいいけど」

 慌てて両方閉じるとすぐにキスされた。今までは一度で終わっていたのに、怜は触れるだけのキスを繰り返す。何度も、何度も。奏はそれを必死に受け止める。
 熱い。柔らかい粘膜の感触が、交わる呼吸が、隙間なくくっついている身体が。秋も終わろうとしているのに、残暑のような熱にじりじりと焼かれ、気づけば怜の背中を引っ張り、夢中で唇を求めていた。

「カナ」
 名前を呼ばれた。甘ったるくて恥ずかしくなるような声で。照れ隠しに怜の頭をぐしゃぐしゃに混ぜると、怜は少し顔を離して、いたずらを咎めるように奏の額にくちづける。くすぐったさに身を捩っているうちに、唇同士が再び重なって、今度は互いを溶け合わせるような深いものになった。

 もう何年も傍にいたのに、互いのもっと近くがあったなんて知らなかった。まだ知らないことがたくさんあるんだ。そう思ったらわくわくした。いや、それ以上にドキドキしすぎてヤバいんだけど。怜の心臓も同じで、ふたりで額を合わせて「やばい」と笑う。

 こんな奇跡のような夜が、幸せな瞬間が、この先何度だって訪れますように――そう願うまでもなく、不思議と叶う気がしていた。いや、叶えてやる。絶対に。
 奏は怜の背中に手を伸ばし、願いを込めて抱き締めた。