真珠からメールがきていた。
『今日の午後4時、黒北海前に来て欲しい』
向こうからのメールはこれが初めてだった。
午後4時前。
俺は浜辺で一人真珠を待っていた。
メールをして会って話すほど大切なことなのだろうか。
あ、次に出す絵の大会のことだろうか…それとも､､､？前に女子と話していた話が蘇る。そんなわけはない。そんなことを考えていると、もうすっかり4時をまわっていて、日が水平線の向こうに沈みかけていた。
真珠が約束をすっぽかすなんて珍らしい。
すると、うしろから
「透也くん」
そう呼ぶ声がきこえた。