わたしは花瓶。呪文のように言い聞かせる。

ヒューマンドラマ

からした火南/著
わたしは花瓶。呪文のように言い聞かせる。
作品番号
1736313
最終更新
2024/10/12
総文字数
22,272
ページ数
6ページ
ステータス
完結
いいね数
0
主体性の剥奪への渇望こそがマゾヒストの本質だとかね……そういう話だよ。
注)性的表現あり、暴力表現あり

「サキのタトゥー、好き……」
「可愛いでしょ。お気に入りなんだ」
 たわれるように舞う二匹のジャコウアゲハ。一目で魅了されてしまった。蝶の羽を描いている繊細なグラデーションに、いつも目を奪われる。
「ワタシもタトゥー入れたいな。サキと同じヤツ」
「やめときな。痛いよ」
 そう言った後で、サキは何かに思い至って吹き出した。
「あんた、タトゥーより痛そうなの、いっぱい入れてんじゃん」
 この気づかいのなさが好きだ。思わずつられて笑ってしまう。

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