「それにしても......」

 と、間が空いて先生が真剣にこちらの目を見ている。
 きっと、それにしても......俺に先生なんてできるのだろうか。とでも言うのだろう。

「俺に....、その、ミカエルの...せ、先生なんて務まるだろうか」

 言葉は違えど予想的中!
 とりあえずここは言葉を選んで引き留めるしか...!!

 それに、先生は5年後くらいには若くして国一番と言っても過言ではないほどの実力の持ち主となる。そんな人に教えてもらえるチャンスなんて滅多に...!!

「お言葉ですが先生、数値があっても私は魔法の使い方を全く知りませんわ。現に今まで使ったことなんてありません」

 先生、嘘ついてすみません。
 過去に使いまくってるし、使い方も知りまくってます!!


「ですから、どうしてもセオドア先生に教えて欲しいのです!」

 でも念には念を!!!と、一言付け足しておく。


「しかし......」

 それでも、先生は折れてくれない。
 仕方がない。決めた!もう奥の手を使うしかない....!!

 いいや、駄目だ。まだ早い!この年で駄々ごねるなんて....!!!
 もう少し粘ってダメだったらにしよう。


 流石にプライドが邪魔をするから、説得することにしよう。

「先生、良いのですか?」
「なにがだ?」

 説得の仕方がおかしいかもしれないけれど、折れてくれるのならこの際なんでも良い。

「もし私が近い未来国1番の魔法の腕を持ったら.....」
「それは...、どういうことだ?」
「つ!ま!り!その先生である先生は....!?」
「おお.....、?」

 自分でも何を言っているのかわからないが、どうやら先生はわかってくれたらしい。これで決まりだ!つまり、私の勝ち!!