「え?なになに?遥斗このうわさのイケメン転校生くんと知り合いなの!?」




さらに驚いたように口をはさんでくる日向。……って。



「ええ!?転校生!?」



「そうだよ。今日は朝からイケメン転校生くんの話でもちきりだったんだから」



やれやれといった様子で話す日向の言葉にさらに驚く。



凪が集めていたクラスメイトの視線が、自然とこちらにも向くのを感じた。



「戻ってきたの?」



「まあ、うん」



少し気まずそうに歯切れ悪く返事をする凪。



驚いた。



こんなに早く再会できるなんて。



それにしても凪の容姿は相変わらずよく人の視線を集める。



誰もが二度見するようなスタイルの良さと整った顔は、いつも周りの目を奪い、良くも悪くも注目の的だった。



目立つことを昔から嫌う凪は心なしか居心地が悪そうに見える。



「戻ってきてたなら教えてくれてもよかったのに」



「……ごめん。急だったから」



整った顔を少しゆがめながら目線を逸らす凪に少し慌てる。



「ああ!そうじゃなくて、ごめん」