「いや、待って、俺の普段のイメージってなに!」

「湊は…みんなの中心でワイワイするのが好きなくせに、誰かが1人ぼっちにならないように気を配ったり、自分の利益よりも相手の気持ちを尊重する、ちょっとかっこいいイメージ?」

「え、疑問系?」

「だから湊の周りには人が集まるんだと思う」

「めっちゃ褒めてくれるじゃん。でもさ、俺ら大学内でも一緒にいるけど、それは良いの?」

「それは研究室が同じだから仕方ないってみんな思うかなって」

正直、憂太自身はいつも飄々としているから、他人からの評価なんてどうでも良いのだと思っていた。

それに、そんな良いイメージを持たれていたなんて考えもしなかった。

「はあ〜、大体な、そんな見た目だ何だで人を評価するやつのことなんか気にしなくて良いだろ」

「いつもだったらそう思うけどー、湊と花火に行くって考えたら、湊だけのためにちょっとでもかっこよくしようと思った…」

口を尖らせて話す憂太はなんだか可愛い。

わざわざ自分のために普段しないようなことを頑張る憂太を見ると、恋愛的なドキドキとも、ホッとする安堵感とも違った、今まで感じたことのない気持ちになった。