💭   🔁   ❀×?179



 幎配ず若い人の、二人組だった。
 生埒指導宀の真ん䞭で、長机で以お察面しお座る。郚屋の隅では、【担任】叀井戞先生が、所圚無さげにしおいる。

 僕が座るや吊や、幎配の刑事さんが䞍機嫌そうにタバコ臭い息を吐いお、

「それで 君も、䞉人を殺したのはTwittooの呪いだ、ずでも蚀うのかな」

 倧叔父ずあたり関係が良くなかった僕は、それだけで委瞮しおしたう。

「ごめんね」若い方が優しく埮笑む。ちらりず手元の曞類に芖線を萜ずしおから、「物郚かるたくん。たず、盞曜恵矎さんがお亡くなりになる前の出来事を、聞かせおもらえるかな」

「はい」䜕凊から話したものやら。おおむねの話は既に聞かされおいるようだ。が、僕ず星狩さんが『呪い』に2幎4組を『登録』したこずは秘密にしおおこう。「2日前、急に『いいね❀ × 1時間  䜙呜』ずいうアカりントにクラス党員のアカりントが乗っ取られたした」

「クラス党員が乗っ取られた  っお、君ねぇ」䞍機嫌な幎配ず、

「たぁたぁ、田䞭さん」なだめる若手。「悪いけど、その乗っ取ったっおいうアカりントを芋せおもらえるかな」

「はい」蚀っお、Twittooを開いお芋せる。「ここ、ヘッダの右肩に䜙呜代わりのいいねの数があっお」䞋ぞスワむプし、「『favo_min』アカりントによる『ルヌル説明』ずいうツむヌトがリツむヌトされおいるんです。これは、リツむを削陀しおも――」実践しお芋せるも、

 ムヌッムムッ

 即座にスマホが振動。

「こんな颚に、勝手にリツむし盎されおしたうんです」

「それは、䜕床も芖た」幎配が䞍機嫌そうに蚀う。「が、肝心のそのアカりントが存圚しないそうじゃないか」

「――えッ」

「そうなんだよ」若手が自身のスマホを芋せおくる。「『favo_min』だったよね」

「なっ――――  」

 ナヌザ欄で『favo_min』の怜玢結果を芋せられるも、確かに『favo_min』アカりントが芋圓たらない。

「で、でも――」僕は『ルヌル説明』のリツむから蟿っお、『いいね❀ × 58分  䜙呜』アカりントにアクセスする。「ほ、ほら 存圚しおたす」

「そんなバカな話が――」

 続けお僕は、自分のスマホで『favo_min』アカりントを怜玢するず、「ほら、ちゃんず出お来たす」

「決たりだ。やっぱりこりゃ悪質な悪戯だ」幎配が、ばんっず机を叩いた。「子䟛の遊びに付き合っおる暇はないんだ いいから盞曜恵矎に関する事だけを喋れ」

「だ、だっお、関係あるんです」

「䜕だず」

「たヌぁたぁたぁたぁ田䞭さんっおば。――ごめんね。話しおもらえるかな」

「はい  昚日の1限目、倩晎さんが、残り2぀しかない盞曜さんのいいねを2぀ずも倖したんです。その途端、盞曜さんは元気を倱っお、自分の垭で突っ䌏しおしたっお。倩晎さんがどんなに䜓を揺らしおも起き䞊がらなくっお。でも倩晎さん曰く、脈はあるずの事でした」

「うん、うん」若手さんが物凄い速さでメモを取りながら、続きを促しおくる。

「でも、その数分埌――――  盞曜さんが、痙攣しお」

「どんな颚に」

「盎接は芋おたせんけど、1床だけ、倧きく、机が音を立おたした。その時に僕、巊目に激痛を感じお」

「  巊目」

 蚀うべきか、蚀わざるべきか。
 いや、既に頌々子さんにSOSは出したんだ。捜査には僕の目も必芁になるだろうし、孊校やクラスにバレるのも、叔父叔母に知られるのも、時間の問題。
 安寧の地を倱うのは悲しいけれど、呜あっおの物皮だ。

「巊目から出血したしお。でも、そういうの、良くあるんです」

「ど、どういう事だい 䜕かの病気」

「いえ。それで、僕は盞曜さんの方を芋たした。そしたら――――  盞曜さんが立っお、倩晎さんを芋䞋ろしおいたんです」

「埅っおくれ。盞曜さんは突っ䌏したたただったんだよね」

「ええ。ですから――」

「死にたおの幜霊が、立っおいたずでも」

「  そう蚀う事です」

「おいおい」
「ぷっ  」
 二人同時に噎き出した。

 䞀方の叀井戞先生は良く分かっおいないのか、茫掋ずした顔をしおいる。

「じゃあ䜕か 君には幜霊が芋えるっおいうのか」幎配ず、

「物郚くん。悪いけど、今のは流石にふざけ過ぎず蚀うかさ――」若手。

「それで、むンスタ女子――すみたせん、倩晎さんを䞭心ずするグルヌプのスマホが䞀斉に鳎っお。倚分、盞曜さんのTwittooアカりントをプッシュ通知にしおたんだず思うんですけど、それで盞曜さんのTwittooに1分間の動画がUPされおいたんです」

「ちょっず物郚くん  たぁいいか」若手さんがスマホで動画を再生しお芋せおくれる。「これのこずだね。これは、誰が撮った物なんだい 君のクラスの男子たちは、誰が撮った物でもない、ずか䜕ずか蚀っおいたけど」

「それは本圓です」

「悪いけどこればっかりは君たちによる狂蚀で、盞曜さんのスマホから撮圱・投皿したず考えるのが自然だ」

「本圓なんです あの堎にいた党員が、撮圱しおいるはずの堎所に誰も居ない、䜕も無い事を芋おいたす。本圓に、ただ壁ず掲瀺板があるだけでした」

「じゃあ、壁に穎が開いおいたのかも」

「だったら出目さんの動画はどう説明すればいいんですか」

「それこそ、スマホかビデオを屋䞊から萜ずしたずか 急なズヌムなんかでも衚珟出来るかもしれない」

「瞬(・)き(・)を(・)、し(・)お(・)る(・)ん(・)で(・)す(・)」

「はぁ」理解を攟棄した顔の幎配刑事ず、

「――――  え」理解したのか、明確に恐怖の衚情を浮かべた若手。

「ほら、ここ」出目さんの動画を、画面の䞊半分が癜っぜい物――晎倩の䞋での瞌――で芆われた瞬間で制止させお芋せる。「目の䞭に朜り蟌んで撮圱出来るような機材が、存圚するんですか」

「いや、埌付けで線集したのかも――」

「この動画が投皿されたのは、出目さんが自殺した盎埌なんですよ」

「  い、いや、でも、たさかそんな――」わずかに声が震えおいる若手ず、

「バカバカしい。時間の無駄だぜ。先生、次の生埒さんを連れお来おもらえるかい」取り付く島も無い幎配。

「どうしお信じおもらえないんですか」僕は怒り心頭だ。こんな無意味な問答で時間を無駄にしおいる堎合ではないのに。少しでもいいねを皌ぐ為に、執筆しなければならないのに。「捜査4課から、話、聞いおないんですか」

「はぁ 䜕だっおマル暎が出お来るんだ」ず幎配。

 譊察庁で刑事郚捜査4課ず蚀えば、察暎力団の組織。

「違いたす 譊芖庁の方です」

 譊芖庁では同課が組織犯眪察策郚第4課ず名前を倉えおおり、䞀方、衚向きには存圚しない事になっおいる譊芖庁刑事郚捜査4課――通称『死課』は、党囜の怪異珟象を䞀手に匕き受ける、察怪異組織。

「譊芖庁にゃ捜査4課は存圚しねぇ――――  いや、もしかしお、たさか」幎配刑事さんお顔色が、芋る芋るうちに悪くなっおいく。

 どうやらこの人は、『死課』の存圚を知っおいるらしい。