それから土曜日は一日家で廃人のように過ごしてしまったので、日曜日は気分転換のために家を出よと準備する。
とは言っても、もうまもなく昼の十二時を迎えるので昼を食べに家を出るくらいだが。
準備を整えいざ部屋を出ようとすると、家のインターホンが鳴った。今、家には自分しかいないので急いで玄関へと向かう。
インターホンの液晶も確認せずに扉を開けると、アポなし訪問の日向野が立っていた。
「ごめん、出かけるところだった?」
様子を伺うように日向野が聞いてくる。思わず首を左右に振り、なんの予定もないことを示した。
「大丈夫だったら、ちょっと話さない?」
「うん大丈夫。どうぞ」
「……入っていいの?」
「まぁ誰も居ないし……あ、外の方がいい?」
「いや全然。どこでも大丈夫」
きっと日向野の中では、外の方が気が紛れて話せるかもしれないと考えてくれたのだろう。
「じゃあどうぞ」
「お邪魔します」
日向野が玄関に入ってくると、ふわりとあのサボン系の香りが鼻をついた。
久しぶりに感じる日向野の香りに、恥ずかしさと気まずさが入り混じる。
「昼ごはん食べた?」
靴を脱いでいる日向野の背中に聞いた。
あえて何をしに来たのかを聞かなかなったのは、まだ頭が混乱していたからだ。
日向野は振り返り首を振る。
「俺もまだだから、なんか作るよ」
「俺のもいいの?」
「俺だけ食べるわけないじゃん。簡単になんか作ってくから、俺の部屋行ってて」
「……隣にいたらダメ?」
少し離れることで頭を整理しようと思っていたけれど、どうやら日向野はそうさせてくれないらしい。
「じゃあソファー座って待って」
「わかった」
日向野は大人しくソファーに座る。
八代はテーブルの上に置かれたリモンを手に取りテレビを点けた。苦し紛れのB G Mだ。
キッチンへ入って冷蔵庫を開ける。鶏肉にほうれん草にネギ。和風パスタくらいは作れそうだ。ニンニクを一片みじん切りにしてオリーブオイルで熱する。その間に鶏肉やらを一口大に切りながらソファーを見た。
日向野は大人しくテレビを見ているので安心し、パスタを茹でる。
ぐつぐつ、ジュージューと料理の音で気分が紛れているが、この後二人きりで話さないといけないのかと思うと気が滅入った。
話に来てくれたのは嬉しいようで正直怖さもある。良い話か悪い話かわからないからだ。だからせめて心の準備をさせてほしかった。
とは言っても、もうまもなく昼の十二時を迎えるので昼を食べに家を出るくらいだが。
準備を整えいざ部屋を出ようとすると、家のインターホンが鳴った。今、家には自分しかいないので急いで玄関へと向かう。
インターホンの液晶も確認せずに扉を開けると、アポなし訪問の日向野が立っていた。
「ごめん、出かけるところだった?」
様子を伺うように日向野が聞いてくる。思わず首を左右に振り、なんの予定もないことを示した。
「大丈夫だったら、ちょっと話さない?」
「うん大丈夫。どうぞ」
「……入っていいの?」
「まぁ誰も居ないし……あ、外の方がいい?」
「いや全然。どこでも大丈夫」
きっと日向野の中では、外の方が気が紛れて話せるかもしれないと考えてくれたのだろう。
「じゃあどうぞ」
「お邪魔します」
日向野が玄関に入ってくると、ふわりとあのサボン系の香りが鼻をついた。
久しぶりに感じる日向野の香りに、恥ずかしさと気まずさが入り混じる。
「昼ごはん食べた?」
靴を脱いでいる日向野の背中に聞いた。
あえて何をしに来たのかを聞かなかなったのは、まだ頭が混乱していたからだ。
日向野は振り返り首を振る。
「俺もまだだから、なんか作るよ」
「俺のもいいの?」
「俺だけ食べるわけないじゃん。簡単になんか作ってくから、俺の部屋行ってて」
「……隣にいたらダメ?」
少し離れることで頭を整理しようと思っていたけれど、どうやら日向野はそうさせてくれないらしい。
「じゃあソファー座って待って」
「わかった」
日向野は大人しくソファーに座る。
八代はテーブルの上に置かれたリモンを手に取りテレビを点けた。苦し紛れのB G Mだ。
キッチンへ入って冷蔵庫を開ける。鶏肉にほうれん草にネギ。和風パスタくらいは作れそうだ。ニンニクを一片みじん切りにしてオリーブオイルで熱する。その間に鶏肉やらを一口大に切りながらソファーを見た。
日向野は大人しくテレビを見ているので安心し、パスタを茹でる。
ぐつぐつ、ジュージューと料理の音で気分が紛れているが、この後二人きりで話さないといけないのかと思うと気が滅入った。
話に来てくれたのは嬉しいようで正直怖さもある。良い話か悪い話かわからないからだ。だからせめて心の準備をさせてほしかった。