『今週の土曜日に動物園に行きましょう!』

そう夏樹に言われてから数日たった。

今日は、金曜日で夏樹と明日動物園に行くことになった。

「どんな服、着ようかな」

私の家には、可愛い服という服はない。

やっぱり一番動きやすい服装にしようかな。

「ん~」

部屋にあるクローゼットを開けて、中にある服をずっと見ていると、インターホンがなった。

(こんな時間になんだろう?)

二階にある自分の部屋を出て、玄関のドアを開けると配達員の人がいた。

「どうぞ~」

男の人は、段ボールを渡し、トラックに乗った。

私は、それを見届けてから家に入って、段ボールを開けた。

「これって・・・」

中には、お母さんのお姉ちゃん、藍里(あいり)さんが送ってくれた服が入っていた。

「かわいい」

服は、少しダボっとっしていて、でも色は茶色。

しかも、フード付きだ。

私が好きな服だ。

「藍里さん。よくわかってる」

ボソッと言葉がでた。

本当に、お母さんより藍里さんの方が分かってる。

これに、短パンにスニーカーでいいと思う。

「寝るか」

私は、明日着る服を机の上に置いて、布団に潜った。