「もう来てるし」

ここは、待ち合わせをしていた星丘公園だ。

待ち合わせをしていた時間の三十分前だ。

なのに、夏樹はもう待ち合わせ場所にいる。

「早すぎ」

私は、夏樹の横立って、耳元でささやく。

「っ」

夏樹の顔がだんだん下から上へ赤色に染まっていく。

「熱?」

聞いてみると、プイっと顔を逸らしてきた。

「心配したのに」

心配したのに、今の態度はなんだ。

「早いけど、行くよ」

真っ赤に顔を染めてる夏樹をほっといて動物園に行くために乗る電車の駅に向かった。

「ちょっ、待ってください」

夏樹は、置いてかれていることに気付いて、走って横に追いついてきた。

「早くいくよ」

夏樹の顔を見ずに前に進んだ。