小屋の方に向かうとこじんまりとした露天風呂がある。

風雅は生贄の女を湯に入れ、自らも湯に浸かった。

風雅は人間の露天風呂が大好きなので、生贄の女はついでだ。


風雅は沈まないように女を抱き寄せていた。

『先程は気づかなかったけど霊力強い上に稀にいる神通力の持ち主じゃん。生贄してとくにはもったいない上玉…ま、オレを崇拝してるって事だな』

独り言をいいながらウンウンと納得していると女が気がついた


「…ん?」

『起きたか』

女はキョロキョロし周囲や自分の状況を確認した。

自分が全裸で男(風雅)と湯浴みしていることに気づき、体を隠す。
縛られていた縄は風雅の暴風ですでに切れていた。

『今更だね。この後、ヤるんだし仲良くしょ☆』


パンッ!!


『…っ痛ぇな』

叩いた方の腕を掴んだ。

『名前くらい聞いてあげるよ。オレは風雅』


「…私は紅葉(もみじ)よ。白神紅葉(しらがみもみじ)。」


『紅葉か。生意気な女、気に入った!お前をオレの神子にしてやろう!神獣が決めたことは拒絶は許されない!』


パシーン!!


もう一方の片手で風雅を叩いた。

両手を掴まれた紅葉にキスをした。


唖然としている紅葉と楽しそうにご機嫌な風雅