美晴のことはまだ時間がかかるだろうし、変に慰めても嫌がるだろうからと、ひとまず置いておくことにした。


その日の夕食も紅葉がご飯を5杯おかわりしたくらいで何事もなく終わり、翌朝から風雅の姿が見えなくなり紅葉以外の白神家たちは心配していた。



『たっだいま〜紅葉はオレがいなくなって泣いちゃった?』

「うわ。いなくなって喜んでたわよ!」

いなくなってから2日後、さて夕食を食べようかという時に突然帰ってきた。あいかわらず雑な扱いをしてくる紅葉に風雅は喜んだ。


「お、おかえりなさいませ風雅様」
『うん』
紋十郎と直美と小太郎が頭を下げる

「どちらに行かれてたんですか?」

『ちょっと天界にね』

風雅にお酒が用意されたお酒を一口呑み、

『たしか土日っていうのはガッコウ休みなんだよね?』

「そうだけど」

『オレ、ユウエンチって所、気に入ったから行きたいなーってさ。紅葉行こうよ』

「1人で勝手に行きなさいよ」

『あいかわらず冷たいとか最高だね☆…んで紅葉だけじゃなくて楓と美晴も一緒にね』

「えっ?」と自分と関係ない話しだと思っていた楓と美晴は驚く

『2人と一緒だったら紅葉も来てくれるよね?楓と美晴はユウエンチ行きたい?』

「私は2人と一緒ならついて行ってもいいけど」
「でも…掟が」
「………」
紅葉もだが楓も美晴も困惑した、美晴に至っては顔を俯むいた