━━━━学校につく。

3日間ぶりの学校はちょっと懐かしい。

「おっはよー!!」
嬉しくて大きな声で挨拶するが、反応が悪い。

「おはよ…紅葉」
「おはよ〜亜由美!」
亜由美と呼ばれた女子生徒の中でも紅葉と仲がいい。
宿題や勉強が苦手な紅葉に優しく教えてくれる。

「皆、どうしたの?」
「あの…えっと〜」
他のクラスメイトから「早くしろ」オーラが漂う

「紅葉ってさ、白虎様の神子になったって本当?」

「うん、一応」
一応だ、一応。
神子でいれば島にいられてアヤカシに狙われないので利用しているだけだ。
白虎(神獣)の神子になりたい、食べられたい願望はある。


クラス中がウワァーと歓喜と歓声があがる


「スゲー!!」
「俺、昨日の入り江で白虎様見たぜ!」
「あんな美しい方の神子になれるなんて羨ましいわ」「私なんか鳩のアヤカシの番なんだから!毎日ポップコーンよ!」

クラスの中には紅葉が気に入らないクラスメイトもいる。

「なんでアンタが神子なのよ」
「そうそう。どんな手を使ったんだか…」
「男に興味ないとか言ってイケメンにコロッと行くなんてね」

クラスメイトは小中高と全員同じクラスで変わらないメンツなのだが、紅葉と相性が悪い生徒や今回の件で嫌悪感をいだいた生徒もいるようだ。


「紅葉ちゃんは島一番の霊力強さがあるし白虎様の神子様の子孫なんだから当然よ!ね〜?」

「さぁ?アイツが勝手に決めて断る権利ないんだよね」

「きゃー惚れられたのね〜」
恋バナが好きな女子生徒たちは更にヒートアップし妄想した。


少し心地の悪い教室になったが、教師が入ってきた。