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人気のない場所に降りると風雅と十六夜は人の姿になる。

人型の風雅に冷めてしまう紅葉だが、思わず息を飲んだ。

髪を後ろで束ね、白を基調としたラフな恰好をしていた。
そして和装洋装の混じった服ではわからなかったが、モデル級のスタイルだ。


「あ…」

『もしかしてオレに惚れた?』

「ふん、誰がよ!…あ、榛名ちゃん可愛い〜十六夜様も素敵ですよ〜」

「ありがとう」

十六夜はスーツ姿で風雅に負けない程、スタイルがいい。榛名はお姉さん系のパンツスタイルだ。



暫く歩くといくつか建物がある。

「凄い…これが商業施設…」
「私が十六夜様とよく行ってた場所より大きくて凄いね」



恋人繋ぎをする十六夜と榛名

『指輪はつけているな?』
「はい、もちろん」

「なんで指輪のチェックしてるのかな?」

『なるほどねぇ…』

風雅は紅葉の手を取り、光と共にブレスレットが現れた。

虎目石とルチルクォーツの数珠のようなブレスレットだ。


「何?」

『オレの神通力を込めたものでね、紅葉がどこにいてもわかるブレスレットだよ』

「キモッ。ストーカーアイテムじゃん」

力づくで引っ張って外そうとするが取れない

『オレしか取れないよ。人が多い場所だと迷うでしょ?変な人に絡まれそうになったら助けられないからね』


「ぐぬぬ…」
悔しそうな紅葉

『はいはい、いい子いい子〜』