番外編⑤【猫は暇なし】
紅葉と風雅が天界に行って少し経った頃。
白神家では元気すぎる紅葉がいなくなり寂しさが残っていた。
「シロコ、今日は介護施設にお願いね」
「わかりましたニャ」
紅葉の母・直美は介護施設に務めている。
白猫のシロコには4匹の子がいる。
街に遊びに行った際に紅葉が見つけ、風雅が自分の使い(従者)にした。
メスの子猫のパフェとチョコは紅葉たちと天界に行ったがオスの子猫の黒糖と寅次はシロコと共に西ノ島に残り白神家に飼われている。
シロコたちはお手伝いで白虎神社の看板猫(?)として参拝者に、直美の介護施設ではアニマルセラピーとして利用者の老人たちにと可愛がらていた。
「里中さんとこのお婆ちゃん。この間、入院したでしょ?でもシロコをまた抱っこしたいからって頑張ってるのよ」
「あのニコニコして優しそうな方ですニャ?また撫でてほしいですニャ」
「村山のお爺さんも黒糖と寅次のおかげで利用者と仲良くしているのよ。ありがとうね〜」
村山さんは施設に新しく入ってきた頑固ですぐ怒鳴る爺さんで家族が困るほど、他の利用者や介護士からも近寄りがたい存在だったのだが、そんな事がわからない子猫の黒糖と寅次は村山さんに近寄り甘えまくっていると村山さんの表情が柔らかくなり少しずつ笑顔をみせ、介護士や利用者と猫の話題で話すようになっていった。
直美は黒糖と寅次を撫でると二匹は「にゃ〜」と喜んだ。
猫様々である。
介護施設から帰り、白神家で待ちに待ったご飯タイム。
野良で食べられない日々を過ごしていた名残りでシロコたちはガツガツと勢いよく食べていた。
食後は当主の紋十郎の膝で撫でてもらう。
娘大好きな紋十郎は紅葉がいなくなり、楓ももうすぐアヤカシ界へ嫁ぐ寂しさを猫たちを撫でることで気を紛らわせていた。
「紋十郎様、もうすぐ紅葉様たちがお帰りになるようですニャ」
「本当か!?」
シロコはパフェとチョコが天界に行ってしまう寂しさを察した風雅から離れていてもシロコと子猫たちがお互いに繋がれる力を与えられた。
「パフェ、チョコ、くる、ニャ?」
「ママ、よかったニャ!」
拙いながら話すようになった黒糖と寅次。
紋十郎は直美たち、少し離れた司にも知らせるために出掛けていった。
「嬉しそうですニャ」
シロコは紋十郎を微笑ましく思いながらも自身も可愛い子猫との再開を心待ちにしていた。
紅葉と風雅が天界に行って少し経った頃。
白神家では元気すぎる紅葉がいなくなり寂しさが残っていた。
「シロコ、今日は介護施設にお願いね」
「わかりましたニャ」
紅葉の母・直美は介護施設に務めている。
白猫のシロコには4匹の子がいる。
街に遊びに行った際に紅葉が見つけ、風雅が自分の使い(従者)にした。
メスの子猫のパフェとチョコは紅葉たちと天界に行ったがオスの子猫の黒糖と寅次はシロコと共に西ノ島に残り白神家に飼われている。
シロコたちはお手伝いで白虎神社の看板猫(?)として参拝者に、直美の介護施設ではアニマルセラピーとして利用者の老人たちにと可愛がらていた。
「里中さんとこのお婆ちゃん。この間、入院したでしょ?でもシロコをまた抱っこしたいからって頑張ってるのよ」
「あのニコニコして優しそうな方ですニャ?また撫でてほしいですニャ」
「村山のお爺さんも黒糖と寅次のおかげで利用者と仲良くしているのよ。ありがとうね〜」
村山さんは施設に新しく入ってきた頑固ですぐ怒鳴る爺さんで家族が困るほど、他の利用者や介護士からも近寄りがたい存在だったのだが、そんな事がわからない子猫の黒糖と寅次は村山さんに近寄り甘えまくっていると村山さんの表情が柔らかくなり少しずつ笑顔をみせ、介護士や利用者と猫の話題で話すようになっていった。
直美は黒糖と寅次を撫でると二匹は「にゃ〜」と喜んだ。
猫様々である。
介護施設から帰り、白神家で待ちに待ったご飯タイム。
野良で食べられない日々を過ごしていた名残りでシロコたちはガツガツと勢いよく食べていた。
食後は当主の紋十郎の膝で撫でてもらう。
娘大好きな紋十郎は紅葉がいなくなり、楓ももうすぐアヤカシ界へ嫁ぐ寂しさを猫たちを撫でることで気を紛らわせていた。
「紋十郎様、もうすぐ紅葉様たちがお帰りになるようですニャ」
「本当か!?」
シロコはパフェとチョコが天界に行ってしまう寂しさを察した風雅から離れていてもシロコと子猫たちがお互いに繋がれる力を与えられた。
「パフェ、チョコ、くる、ニャ?」
「ママ、よかったニャ!」
拙いながら話すようになった黒糖と寅次。
紋十郎は直美たち、少し離れた司にも知らせるために出掛けていった。
「嬉しそうですニャ」
シロコは紋十郎を微笑ましく思いながらも自身も可愛い子猫との再開を心待ちにしていた。



