紅葉は帰宅後、家族との夕食時に話した。
卒業後に天界に行くこと、風雅が島の見回りなどに付いてくればたまに会えることなど。
生贄を捧げるためにあった小さな無人島は西ノ島の管理下ゆえ、たまに帰ってきた風雅たちの住処か神と交渉次第では島の住人たちのプチ旅行…気分転換用の宿場にしたいんだとか。
「そうか…」
紋十郎は目頭を押さえちょっと泣きそうだ。
「紅葉が決めたことならお母さん、何も言わないわ。だけどそろそろパパママはやめなさいね」
「…う。…はい」
夕食後、紅葉は風雅の部屋に来ていた。
来月にならないと物資が届かず、ベッドも来ない。
「アヤカシ嫌いなのにアヤカシの世話になってんの不服だわ」
『アヤカシ側もメリットがあるからね。そもそも襲う時点で問題なんだよ』
紅葉は猫たちと遊んでいた。
名付けたからかミケ猫のパフェは紅葉に懐きまくっていた。
「は〜モフモフ天国ね〜風雅が虎ちゃんになってくれないからストレスが溜まってたのよね〜」
風雅としては役得はあるものの、神獣姿の自分に嫉妬していた。
『紅葉にプレゼント。天界に一緒に来てくれるなら渡そうと思ってたんだ』
「開けていい?」
風雅はコクンと頷く。
大きな風呂敷に大きな箱らしきものが包まれていた。
風呂敷をはずすと箱型の籠。
更に籠の蓋をはずすと出てきたのは…
「え?…わっわぁぁっ!素敵な着物!」
『着物じゃなくて正確には神子服だね。オレの神通力で編んだ神聖な衣さ』
神子服は風雅と同じような和装と洋装が混じったような不思議なものだが、白を基調としつつ赤やオレンジのグラデーション。
紅葉の葉や秋の花の装飾品が美しく上品さを引き立てるようだ。
「ありがとう…風雅」
『さっそく着て欲しいな。天界の掟では一番最初に袖を通す時は贈った側に着せてもらうのが習わしなんだ』
「…そ、そうなの?」
『そうだよ。じゃあ服脱ごうね〜』
本当はそんな掟も習わしもない。
あるのは風雅の下心だけだが、天界の事がわからない紅葉には真偽の判断ができず風雅に従った。
紅葉専用だからなのか着心地も触り心地も良く、自分じゃないみたいだと思うほどだ。
テンションが上がった紅葉は「パパ…じゃなかった!お父さん達に見せびらかしてくる!!」とバタバタと走りながら自慢しに行った。
『ふふっ。紅葉らしいね〜いつか紅葉は大人っぽくなって今と変わることがあってもオレの愛は変わらないからね☆』
卒業後に天界に行くこと、風雅が島の見回りなどに付いてくればたまに会えることなど。
生贄を捧げるためにあった小さな無人島は西ノ島の管理下ゆえ、たまに帰ってきた風雅たちの住処か神と交渉次第では島の住人たちのプチ旅行…気分転換用の宿場にしたいんだとか。
「そうか…」
紋十郎は目頭を押さえちょっと泣きそうだ。
「紅葉が決めたことならお母さん、何も言わないわ。だけどそろそろパパママはやめなさいね」
「…う。…はい」
夕食後、紅葉は風雅の部屋に来ていた。
来月にならないと物資が届かず、ベッドも来ない。
「アヤカシ嫌いなのにアヤカシの世話になってんの不服だわ」
『アヤカシ側もメリットがあるからね。そもそも襲う時点で問題なんだよ』
紅葉は猫たちと遊んでいた。
名付けたからかミケ猫のパフェは紅葉に懐きまくっていた。
「は〜モフモフ天国ね〜風雅が虎ちゃんになってくれないからストレスが溜まってたのよね〜」
風雅としては役得はあるものの、神獣姿の自分に嫉妬していた。
『紅葉にプレゼント。天界に一緒に来てくれるなら渡そうと思ってたんだ』
「開けていい?」
風雅はコクンと頷く。
大きな風呂敷に大きな箱らしきものが包まれていた。
風呂敷をはずすと箱型の籠。
更に籠の蓋をはずすと出てきたのは…
「え?…わっわぁぁっ!素敵な着物!」
『着物じゃなくて正確には神子服だね。オレの神通力で編んだ神聖な衣さ』
神子服は風雅と同じような和装と洋装が混じったような不思議なものだが、白を基調としつつ赤やオレンジのグラデーション。
紅葉の葉や秋の花の装飾品が美しく上品さを引き立てるようだ。
「ありがとう…風雅」
『さっそく着て欲しいな。天界の掟では一番最初に袖を通す時は贈った側に着せてもらうのが習わしなんだ』
「…そ、そうなの?」
『そうだよ。じゃあ服脱ごうね〜』
本当はそんな掟も習わしもない。
あるのは風雅の下心だけだが、天界の事がわからない紅葉には真偽の判断ができず風雅に従った。
紅葉専用だからなのか着心地も触り心地も良く、自分じゃないみたいだと思うほどだ。
テンションが上がった紅葉は「パパ…じゃなかった!お父さん達に見せびらかしてくる!!」とバタバタと走りながら自慢しに行った。
『ふふっ。紅葉らしいね〜いつか紅葉は大人っぽくなって今と変わることがあってもオレの愛は変わらないからね☆』