食事が終わるとそれぞれの準備に入る。

紋十郎は安静を取って屋敷で休むことになった。

「美晴はハッキリと番になるって言って凄いわね」
「なんか運命の人…ってアヤカシだけど感じたんだよね。それに学校一緒に行ってくれるって。凄く心強いなって」
「そう…」
迷いがない美晴に自分は…と気落ちした楓。

『番は軽く決めちゃ駄目だよ〜』
「アンタが言うな！」
バシバシ叩きながら歩く紅葉と風雅。

美晴と魁は恋人繋ぎで神社に向かった。
魁は夕方アヤカシ界に帰って両親に話すんだとか。


「小太郎兄ちゃんは神社に泊まってるんだっけ？珍しいよね」
「そうね。学校終わったら様子見に行きましょう」

いつもは美晴の送り迎えをしているが、今日は風雅も一緒だ。


ホームルームが終わると教師から催促だ。
「進路希望を早くだしなさい！神社のハロウィン準備で忙しいって言うから待ったんだぞ！」
「紙無くしましたー」
教師から呆れられる。

『その紙はこれかな？紅葉がオレの部屋で落としたの渡すの忘れてて、すみませ〜ん先生ぇ〜』
「あ、いえ。それなら仕方ないですね」
軽い風雅に教師はペコペコする。

『紅葉の進路はオレのお嫁さんだよね〜』
「そ…そうなるわね、仕方ない！」
紙に「白虎の番」と書いて教師に手渡した。