翌朝、ハロウィンも終わり日付は11月1日になっていた。



「ん…朝…ふぁ?……んんっ!!」

紅葉が目を覚ますと風雅の顔が目の前にあり驚く暇もなくキスをされる。




『紋十郎は目を覚ましたみたいだよ』

「そっか…」

『紅葉の心配もなくなったし続きしょっ!』



身動きが取れないように覆いかぶさると甘々なキス攻撃をされる。いくら風雅が好きでも紅葉としては朝からキツイ。



(…だめっ!学校行かないと!!)



バシン!!とベッドを叩くとベッドが紅葉の怪力に耐えられず壊れてしまった。




朝食の席に行くと紋十郎も顔色は悪いが一応安心した。

氷空と魁もいた。氷空はテント暮らしながら食事の時は白神家と食べる。



「パパ…ごめん。ベッド壊しちゃった…」

「は?」

病み上がりで申し訳ないがバレるので報告した。



「ベッドなんて簡単に壊れるものじゃないでしょ?傷んでたのかしら?」

『紅葉の神通力は怪力なんだよ〜』

「紅葉らしいわね」

直美が納得すると他の全員も「なるほど」と頷く。



「ごほん。彼の話しは昨晩聞いた。朝は時間がないが今の美晴の気持ちを言ってみなさい」



紋十郎がそう言うと紅葉たちは美晴に注目した。



「あたし、魁の番になりたい!」

ハッキリと答えた美晴にクラッとしかけた紋十郎。



「昨日、クラスメイトと会っちゃって謝りたいって言われたんだけど、心の準備できてなくて感情的になって泣いてたあたしにハンカチ差し出してくれたのが魁なの。話しをしたら気が合うなって…好きになっちゃったの。それにね…」

美晴は一生懸命説明し、魁の方を向くとお互いに相槌を打つ。



「美晴さんの番を認めていただけるなら、美晴さんと同じ学校に通えることをお許しいただけませんか?美晴さんは俺…僕が守ります!」



アヤカシが人間の学校に通う…つまり留学。



「親御さんに許可をもらったのかな?」

「いえ」

「親御さんに許可もらってからコチラもどうするか決めよう」

娘大好き紋十郎としても時間がほしい。