賑やかなパーティー会場を抜け神社の人気のない場所に紅葉と風雅はやってきた。

紅葉は気づかなかったが風雅は邪魔されないように結界を張った。


「約束の答えなんだけどね」
『うん♪』
緊張しているのか顔が強張る紅葉とは違い、風雅は答えを確信しているのかご機嫌だ。

「風雅、私はアンタの番にならないわ。恋愛も無理」

『そっか〜』

「…ってコラ!何すんのよ!」

風雅はニコニコしながら紅葉を抱きしめた。

『紅葉がどんな答えを出そうとオレは紅葉を離さないよ。だから紅葉は諦めてオレを受け入れなきゃね』

「………んっ!!…やめ…ンぅ…」

風雅は紅葉に激しく乱暴なキスを何度も繰り返す。

『ダーメ。紅葉が素直になるまで続けるよ』

「ゔぅ〜…わかったわよ!私は風雅が好き!離れたくないほど大好きー!!私を正式に番にして…」
叫ぶように強く気持ちを伝えると風雅は微笑む。

『よくできました☆これはご褒美だよ♪』
風雅は大人の甘く濃厚で紅葉への愛と執着心のこもったキスを何度も何度も交わし、紅葉は耐えられず力が抜けてしまう。

『オレの愛は重いよ。オレの愛を全部受け取れとめてね』
「ひゃぅ!」
風雅は紅葉を強く抱きしめ首すじにキス跡を残す。



「私、鵺のアヤカシに操られてた時は意識が朦朧《もうろう》としてたんだけど風雅のこと嫌いって言ったり風雅も私を振ったと思ったら、怒りと悲しみが湧いてきて怒りが勝ったのよね」

『あははっ!紅葉らしいね』

「もしかしてアンタの計算なわけ?」

『うん。手が出せなかったし紅葉が神通力の力を使うしかないと思ってね』

アハハと笑う風雅に紅葉はキッと睨みつけた。

風雅は堂々と紅葉を溺愛するようになったし紅葉も風雅に気持ちを伝えたが、変わらなかったものもあった。