✱✱✱✱✱✱✱Side 美晴&司 ✱✱✱✱✱✱✱

「美晴…近所のおじさんが美晴が神社でお手伝いしてるって聞いてたからハロウィンで会えるかなと思ったのよ」
「………」
声を掛けて来たのは美晴の同級生。以前屋上で紅葉たちに美晴のことを聞いた中学生たちだ。
美晴はまだ心の準備が出来ていない。
4年の月日は美晴にとっては長く、心の傷が癒えなかった。街に出掛けたのがキッカケで神社のお手伝いするようになったが、まだ時間は掛かる。

「…何かご用でしょうか?」
「そんな他人行儀みたいに…私たちクラスメイトでしょ?」
「………よくそんな事言えるね。クラスメイトだから何よ。あたし…あたしに酷い事したクセに!!あたしがどんだけ辛いかわかんないでしょ?なのに今更?紅葉姉が神子だから擦り寄って来ただけでしょ!」

美晴は耐えられず泣いてしまう。同級生たちは心を痛めた。
「違うわ!!」
「謝りたいんだ!」
同級生たちは美晴に上手い言葉はかけられず困っていた。

「ごめんなさい!!もう二度としません!美晴、帰って来て…クラス全員から改めて謝罪させてほしい!一緒にまた学校通おう」

同級生の1人がそう伝え、同級生たちは頭を下げ謝罪をし去って行った。

美晴は泣き崩れてしまう。
まだ気持ちの整理がつかないようだった。



司は同級生がコソコソ隠れ美晴の様子を伺っていることに気づいていた。
少し荒療治かと思ったが美晴を1人にさせ話す機会を与えた。
もちろん何かあれば助けるつもりで影に隠れていた。

「失敗しちまったか…逆戻りだな…すまん」
眉間のシワを掴んでいた。

「ん?」
美晴に知らない男が近づき警戒をする司。



「おや?お嬢さん大丈夫ですか?」
ハンカチを差し出す
「え?…誰…」