黙って聞いていた澪が口を開く
「聖臣様、可愛い」
「は?」

聖臣はポカンとした
「聖臣様は初めてお会いした時からよくわからない人です。今もですけど…。女嫌いなのに私をメイドにしたり、一緒に寝ようとしたり…抱き枕にしたと思ったら突然キスするし…突然豹変して優しくなるわ、機嫌悪くなって無視するわ、でわかりません。でも今は可愛いと思えます」

「ま、待て抱き枕どころかキスなんてしてないぞ?」
「しました(キッパリ)」
 聖臣は青ざめた

「…少しだけ時間をください。まだ和彦さんにも返事してませんし…もしまたメイドをしたいと願ったら雇ってくださいますか?」

「…ああ。お前が望むなら」


立ち上がり「二度とこんな事はしない」と最後に謝罪し、部屋を出て行った。



部屋を出ると和彦がいた。

「最初からコクれよ、バカ兄貴」

「…その通りだな」