聖臣と和彦は澪を作業場に案内した使用人に最初にいた場所を案内させる。

聖臣と和彦は手分けして探すことにした。敷地内は広く、使用人どころか当主である和臣ですら把握できないほどだった。




聖臣と和彦は半袖シャツのスーツだったが焦りや走ったりしたとはいえ、既に汗だくだ。
数十分いただけでこんな状態なのだ、澪は数時間も炎天下にいたのかと思うと聖臣は自分自身がどれだけ愚かな行為をしたと後悔していた。



聖臣はゴミ袋を発見する。
それを頼りに探すと小屋を見つけた。

「あれは…」
聖臣の足が止まる。

聖臣が一生忘れられない場所だ。
母親から虐待されまだ幼い弟と何度も閉じ込められた場所。


二度と見たくない、行きたくないと思った。


だが澪を想えばと小屋へ足を踏み入れた。


「澪…」

澪がいた。
全身、小さな傷や土まみれで汚れた状態で倒れていた。
聖臣は見つかったことに安堵した。



「澪!澪!澪!」


肩を揺さぶるが何の反応もない



「み………………お…………」





聖臣は絶望した。