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土曜日、デートの日になった。

土曜日の今日は聖臣が澪をエスコートする

明日は日曜日は和彦がエスコートになる

聖臣と和彦は話し合った結果
澪の負担を考えてデートは午後〜夜9時までに帰宅。基本は車移動で、徒歩は最短ルートと澪を疲れさせない配慮をと、決めたらしい。


「色々ありがとうございます」
「いや、構わない」

「仕事しなくていいのに昼飯や夕飯の作り置き、ありがとうね!」

「いえいえ、行ってきます」




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車に乗り込む。
「メイドが主人と同じ座席に座るなんて…」
「俺はお前とメイドじゃなくて澪個人とデート楽しむんだから気にするな」
「はい」

デートプランは聞かされていない。

最初に向かったのは高級ブランドの店だ。

「好きなものを選べ」
「好きなものって…」

高級な店なんて一生縁がないだろうと思っていたのでキラキラな店内に対して自分の場違い感に戸惑う



「迷っているなら店のもの全て買ってやるぞ」

(さすが百目鬼財閥の御曹司…)
戸惑いを隠せない澪に
「とりあえず適当に見て回るか」
「はい」

「他にお客さんいないんですね?高級店だからかな…」
「貸し切りにしてある。店員も女ばかりだからな、極力近寄らせないようにした」
「なるほど…聖臣様まだ女性は駄目なんでしたね」
「まだも何も澪以外無理だな」


何着か試着させて貰った。

「気に入ったのはあったか?」
「みんな綺麗で、いい体験でした」
「体験?買ってやるぞ?」
「え、そんな試着させていただいただけで充分ですから!」
「俺が澪に買いたいんだ。いいな?」
「……はい。」
(聖臣様の微笑みはなんかズルいなぁ)


購入した服に着替えた。
いつもと違う高級服はなんだか違和感を感じてしまう。

「ありがとうございます」
聖臣にお礼を伝える。
「ああ。」

(一着だけじゃなくていつの間にか試着した服全部買っていただいてたのよね、金額見たら気を失いそう…)


「遅くなったが昼飯に行くか」
「はい」

車に乗り、移動する