✱✱✱✱✱Side takakomi & kazuhiko  ✱✱✱✱✱

「ほら、兄貴」
「ああ」
和彦が聖臣のグラスに酒を注ぐ。

澪の作ったおつまみを一口食べた
「うまっ!」
「たしかに美味い」



「は〜毎日澪ちゃんの顔見れて手料理が食べらるとか最高だな」
「同意だな」

「澪ちゃんの温もりは最高すぎる!さぞ暖かい家庭に産まれて大事に育ったんだろうな〜」
「温もりは激しく同意するが、暖かい家庭には育っていない。むしろ冷遇されていたくらいだ」

「ええ〜なんでだよ」
「今朝、金剛田に扮した俺と高額な金銭援助を理由に娘であるはずの澪を売った話をしだだろ?澪の目が家族に裏切られて死んだ目をしていた。」

「…あんな可愛いのに?」

「妹が幼少の時から美少女で平凡な澪と比べ差別してきたらしい。あの親子はどっかの資産家の御曹司に妹を嫁がせ贅沢な暮しを狙ってるそうだが、どっかから金剛田の噂を聞き、嫌がらせも兼ねて姉の澪を不幸に陥れ、自分たちは今頃、姉の不幸を笑いながら結納金で贅沢な暮しをしているはずだ」


「…………」
和彦は怒りを隠せないでいると、ブルルルルとスマホのマナーモードが鳴った


「誰だ?」
「澪ちゃんの妹だよ。澪ちゃんの話ではお見合いがあった日に見てたんじゃないかって、妹はオレを狙ってるらしくて無理矢理、連絡先を奪われたとも言ってたな。それから毎日何度も電話来るんだ」


「まさかお前…」
「会ってないし、電話にも出てない……なぁ兄貴力を貸してくれない?」

「澪はすでに家族に見切りがついているから必要ないだろ?」

「オレが納得いかないんだよね〜」

和彦の真剣な眼差しに感化されてしまった聖臣

「いいだろう」