いつものように聖臣とベッドで寝ていると「今日は珍しくこないな〜」などと呑気に思っていると


聖臣に変化がおきた

「………だ……ゆ…るし…て…かあさ…ん…」

(た、聖臣様?なんか苦しそう?)

「い、痛い……やめ……」

(母さん?痛い?許して?……聖臣様もしかして私と同じ……)

「…た…す…助けて……」

(どうしたら…)

澪は思わず聖臣を抱きしめた。

「聖臣様…大丈夫です…大丈夫ですからね……」

澪は自身の胸の中に包み込むように
優しくゆっくり聖臣の頭や背中を撫でていった。
苦しそうに荒れた寝息が少しずつが落ちつきを取り戻し、眠りについたようだ。

「よかった…」

虐げられて育った澪は誰にも言えない、言ったらまた酷い虐めてを受けるから耐えて毎日1人で泣いていた。
何度も何度も願った。
誰か私の孤独を埋めてほしい、抱きしめて安心させてほしい、頑張ったねって頭を撫でてほしい…と。

自分なら苦しい時にして欲しい事を聖臣にしてみた。
ぐっすり寝ているのなら、たぶん正解だろうと安堵し、聖臣を抱きしめたまま眠った。