✱✱✱✱✱✱✱ Side kazuhiko ✱✱✱✱✱✱✱

百目鬼和彦は聖臣と同じ会社の副社長をしていた。

聖臣の補佐をしつつ、自身の仕事をこなし多忙な日々を過ごしていた。
聖臣と違うのは要領がいいため、休む時は休み、サボりまくる時はサボりまくるのだ。

澪と出会う前は毎日違う女性と遊びまくっていたが、澪を気になりだしてからはやめた。

時々、澪の温もりが恋しくなっている。

スマホの画面を毎日チェックしてしまう。

先日、澪と偶然会ったものの連絡先を聞かなかったというミスを犯し頭をかかえた

和彦の連絡先は紙を忍ばておいたのだが
「気づいないのかな〜それともオレ、嫌われちゃったかも」

和彦と澪は恋人でもない。良くて知り合いか友人レベルだ

「はぁ…澪ちゃんを見ると嬉しくて抱きしめてキスしたくなっちゃうんだよな…それが駄目だったのかな」



(オレ…恋愛なんてしたことないし………あ。)

「そっか。これが恋愛感情…好きって気持ちなんだ」

澪への他とは違うものを感じた正体に気づいた。


1人で顔を赤く染める。
誰もいなくてよかった。
「澪ちゃん…」


すると和彦の想いが通じたのかスマホにショートメッセージが届いた。
相手は澪だ。
『和彦さん。先日はお昼をご馳走していただきありがとうございます。これから電話をしたいのですが、10分ほど時間をいただけませんか?』

和彦の答えはもちろんOKだ。

澪から電話をする。
『すみません、お忙しいのに』
「超暇で死にそうだったから大丈夫だよ、オレが恋しくなった?」
『いいえ。実はちょっと…』
「ん?」
澪の話では夏姫という3歳下の妹がいて、その妹が和彦とのお見合いを目撃したかもしれない、和彦からの連絡を知られコンタクトを取ってくるだろうから無視してほしいと。

『…ご迷惑かけてすみません』
「わざわざありがとうね。知らない番号には出ないようにするから」
澪から何度もお礼と謝罪があった。

電話を切り、不在通知の履歴をみる
同じ番号が並んでいた

「ふぅーん。妹ね…」


そう呟きながら溜まった仕事をこなした

終わったらデートに誘うために